令和4年5月28日
全国市長会長選、立谷氏3選
「課題解決へ精いっぱい取り組む」
全国市長会の会長選は27日、開票が行われ、現職の立谷秀清相馬市長(70)=2期=が3選を確実にした。
立谷氏は6月1日に東京都内で開かれる総会で会長候補者として推挙され、正式決定する。3期目の任期は同日から2年。
会長選には立谷氏と片岡聡一岡山県総社市長(62)が立候補した。
全国9支部長、47都道府県の各市長会長の計56人が郵便で投票し、開票の結果、立谷氏が33票を獲得した。
片岡氏は21票で無効票が2票だった。
立谷氏は開票作業が行われた全国都市会館で取材に応じ「総会で続投が正式に認められれば地方自治の伸展、住民福祉の推進のため、
特にコロナ禍、経済低迷、相次ぐ地震などによる危機管理などの課題の解決へ精いっぱい取り組んでいきたい」と述べた。
立谷氏は相馬市出身。福島医大医学部卒。2001年の相馬市長選で初当選し、現在6期目。14年から県市長会長を務めている。
27日に開票される全国市長会長選が過去にない激戦となっている。
現職で3選を目指す立谷秀清・福島県相馬市長(70)と、執行部刷新を訴える片岡聡一・岡山県総社市長(62)の一騎打ち。
これまでの会長選は信任投票の色合いが濃かったが、今回は多くの都道府県で投票先を決める予備選挙が行われるなど、異例の展開をたどっている。
全国市長会は、全国792市のすべての市長と東京23区の区長で構成する。
全国知事会や都道府県議長会と並ぶ「地方6団体」と呼ばれ、1993年の地方自治法改正で、内閣や国会に意見できると定められた。
市長会長は各都道府県の市長会の予算要望や意見をとりまとめ、政府や国会に年2回、要望活動をしている。
首相官邸で開かれる「国と地方の協議の場」に出席し、首相に直接、要望を伝えることもできる。
話し合いなどで決まっていた会長職に、2007年度から選挙が導入された。
会長の任期は2年で、これまでに8回の選挙があった。
このうち選挙戦になったのは4回だけで、いずれも大差がついた。
選挙は47都道府県ごとに1票、全国を9ブロックに分けた支部ごとに1票の計56票で争われる。
都道府県ごとの投票先は「会長一任」などが多く、「自分のブロックから出た候補を応援する少数派以外は、勝ち馬に乗るパターンが多かった」(市長会幹部)という。