令和4年9月23日
オンライン診療
山陽新聞 滴一滴
オンライン診療の普及に向けた議論が進んでいる。
厚生労働省の社会保障審議会が先月開いた部会では、
自宅だけでなく公民館や介護施設といった高齢者に身近な場所での受診などについて話し合った。
▼追い風になっているのはコロナ禍による関心の高まりだ。
現在、オンライン診療への対応が可能な医療機関は全体の15%(昨年4月末)。まだまだ少ないが、さまざまな形で広がってきた
▼長野県伊那市はテレビ電話や医療機器を積んだ移動診療車に看護師が同乗して山間部の高齢者宅などを訪ねる。
名古屋市の病院は治療と仕事の両立を支援するため病院と患者の職場をオンラインで結ぶ
▼岡山県内では笠岡市立市民病院が常駐の医師がいない笠岡諸島・白石島で今年から試験的に始めた。月1回、皮膚科の遠隔診療を行う。
県医師会が機材整備費の負担などで協力し、今後は他の島への拡充も検討していくという
▼オンライン診療は対面という従来の医療の大前提を覆した。遠く離れた地にいても診療を受けられる大きなメリットがある。
半面、触診や聴診ができないため、医療の質と安全を確保するための慎重さも求められよう
▼部会は本年度中に活用の基本方針と好事例集をまとめるという。
国の支援のあり方や地域の医療機関の連携体制などの課題を検証し、分かりやすく示してほしい。
参考ブログ(2022年7月2日)