冷夏でよく眠れるので助かっていますが、
みなさまはいかがお過ごしでしょうか。
夏休みの仕事の忙しさと週3のスパ通い(!)で
よろよろのノイバラです。
ずっと痛んでいる左足にスパの泡泡が心地よく、
仕事帰りに必ず寄るのですが、
体力がないので、癒されに行っているのか
疲れに行っているのか・・(・ω・;A
* * * * *
カナダからご帰国中のF原さんと竹橋の近美「ゴーギャン展」に。
携帯をお持ちでないので不安だったのですが、
一目で分かり、無事に再会を果たしました。
昨年は7月からおみえだったので
万葉講座や歌会をご一緒したのですが、今年は8月のみ。
歌関係ではお目にかかれないので、
昨年お約束の美術観賞を果たしました。
昨年は日本の行き届いた細やかなサービスを
絶賛していらしたのですが、今年もいろいろと、
私には気付かない日本の良さを気付かせていただきました。
国立近代美術館本館「ゴーギャン展」
ゴーギャン(1848-1903)といえば、
フランスからタヒチに移り住んだ画家。
「ノアノア」の木版画連作26点、石膏像1点を含む
53点が展示されていました。
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目玉は晩年の大作
「我々はどこから来たのか我々は何者か我々はどこへ行くのか」(1897-8)。
ゴーギャンについては常識程度にしか知らず、
まとめて間近で観るのは初めて。
まず、色の美しさに圧倒されました。
朱色と緑、青と黄色が対比して使われているのですが、
思ったよりシックな中間色も使われていて、複雑なハーモニーなのです。
これはごく初期の作品から見られる傾向で、彼の天性かもしれない。
形はフランスにいるころからすでに抽象化されていて、
単純化された形のリフレインが美しい。
色と形の音楽を目で聴く、という感じで心地よいのです。
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この画はエヴァが楽園の林檎をもいでいるところを南国の花、
蛇を羽の生えたトカゲで表してあります。(羽のきれいなバーミリオン!)
登場する人物、人物のポーズ、動物、植物、事物には
思想がこめられていて、今日一日では
全部把握することはできませんでしたが、
繰り返し描かれる女性(エヴァ)、赤ん坊、黒い犬、馬、
すべてに意味があるらしいです。
知らなかったことですが、彼は幼少時6年間を
ペルーのリマに暮らしているのです。
いきなりフランスからタヒチへの道が開かれたわけではなくて、
後年水夫になったり、タヒチに惹かれる素地は
すでにそこにあったのだと思いました。
会場で一番好きな画をあげると言われたら、どの画がいいか。
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私の「この一枚」は「ファア・イヘイヘ(タヒチ牧歌)」(1898)
楽園のエヴァと馬と人と黒犬。バックが金で装飾的、宗教画っぽい感じ。
F原さんの「この一枚」は「テ・パペ・ナヴェ・ナヴェ(おいしい水)」
(1898)(画像が見つかりませんでした)
エヴァと4人の登場人物。地面のバーミリオンが印象的、
水が画面の中央を横切り、暗い森、遠景の夕焼け空。
「この一枚」を中心に感想を話し合っていると、
通り過ぎてしまった画の違う面が見えてきて、とても楽しかった。
一人で見学することが多い私ですが、こういう観賞の仕方はいいと思いました。
F原さんは感覚がいい方で、「専門的なことは分からない」と
おっしゃりながらするどい指摘をなさるので、ぼんやりの私は
「ほおーー」と感心すること度々。
彼女の画の見方は、自分にひっかかりがあるところ、
惹かれるところを「何故」と他と対比しながら考えていくのですが、
これは私の歌集の読み方と似ていると思いました。
早かったせいか、ゆったりと見られる感じでしたが、
カナダの基準だと「大混雑」。
フジタのときの、黒山の人だかりに突進して人をかき分けて
見たことを話すと、仰天なさっていました。
お子さんのお迎えの時間が迫っているので、
常設展、工芸館は駆け足で見学。
工芸館のクラシックな建物も気に入っていただけたようで、嬉しい。
来年の再会をお約束して別れました。
短歌の「ボゥエン島通信」楽しみにしています。
みなさまはいかがお過ごしでしょうか。
夏休みの仕事の忙しさと週3のスパ通い(!)で
よろよろのノイバラです。
ずっと痛んでいる左足にスパの泡泡が心地よく、
仕事帰りに必ず寄るのですが、
体力がないので、癒されに行っているのか
疲れに行っているのか・・(・ω・;A
* * * * *
カナダからご帰国中のF原さんと竹橋の近美「ゴーギャン展」に。
携帯をお持ちでないので不安だったのですが、
一目で分かり、無事に再会を果たしました。
昨年は7月からおみえだったので
万葉講座や歌会をご一緒したのですが、今年は8月のみ。
歌関係ではお目にかかれないので、
昨年お約束の美術観賞を果たしました。
昨年は日本の行き届いた細やかなサービスを
絶賛していらしたのですが、今年もいろいろと、
私には気付かない日本の良さを気付かせていただきました。
国立近代美術館本館「ゴーギャン展」
ゴーギャン(1848-1903)といえば、
フランスからタヒチに移り住んだ画家。
「ノアノア」の木版画連作26点、石膏像1点を含む
53点が展示されていました。
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目玉は晩年の大作
「我々はどこから来たのか我々は何者か我々はどこへ行くのか」(1897-8)。
ゴーギャンについては常識程度にしか知らず、
まとめて間近で観るのは初めて。
まず、色の美しさに圧倒されました。
朱色と緑、青と黄色が対比して使われているのですが、
思ったよりシックな中間色も使われていて、複雑なハーモニーなのです。
これはごく初期の作品から見られる傾向で、彼の天性かもしれない。
形はフランスにいるころからすでに抽象化されていて、
単純化された形のリフレインが美しい。
色と形の音楽を目で聴く、という感じで心地よいのです。
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この画はエヴァが楽園の林檎をもいでいるところを南国の花、
蛇を羽の生えたトカゲで表してあります。(羽のきれいなバーミリオン!)
登場する人物、人物のポーズ、動物、植物、事物には
思想がこめられていて、今日一日では
全部把握することはできませんでしたが、
繰り返し描かれる女性(エヴァ)、赤ん坊、黒い犬、馬、
すべてに意味があるらしいです。
知らなかったことですが、彼は幼少時6年間を
ペルーのリマに暮らしているのです。
いきなりフランスからタヒチへの道が開かれたわけではなくて、
後年水夫になったり、タヒチに惹かれる素地は
すでにそこにあったのだと思いました。
会場で一番好きな画をあげると言われたら、どの画がいいか。
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私の「この一枚」は「ファア・イヘイヘ(タヒチ牧歌)」(1898)
楽園のエヴァと馬と人と黒犬。バックが金で装飾的、宗教画っぽい感じ。
F原さんの「この一枚」は「テ・パペ・ナヴェ・ナヴェ(おいしい水)」
(1898)(画像が見つかりませんでした)
エヴァと4人の登場人物。地面のバーミリオンが印象的、
水が画面の中央を横切り、暗い森、遠景の夕焼け空。
「この一枚」を中心に感想を話し合っていると、
通り過ぎてしまった画の違う面が見えてきて、とても楽しかった。
一人で見学することが多い私ですが、こういう観賞の仕方はいいと思いました。
F原さんは感覚がいい方で、「専門的なことは分からない」と
おっしゃりながらするどい指摘をなさるので、ぼんやりの私は
「ほおーー」と感心すること度々。
彼女の画の見方は、自分にひっかかりがあるところ、
惹かれるところを「何故」と他と対比しながら考えていくのですが、
これは私の歌集の読み方と似ていると思いました。
早かったせいか、ゆったりと見られる感じでしたが、
カナダの基準だと「大混雑」。
フジタのときの、黒山の人だかりに突進して人をかき分けて
見たことを話すと、仰天なさっていました。
お子さんのお迎えの時間が迫っているので、
常設展、工芸館は駆け足で見学。
工芸館のクラシックな建物も気に入っていただけたようで、嬉しい。
来年の再会をお約束して別れました。
短歌の「ボゥエン島通信」楽しみにしています。