ノイバラ山荘

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天金の書

2013-01-21 10:38:34 | 短歌
こんにちは(*^_^*)
今日も寒いけれど
よいお天気です。

天金の書を久しぶりに見ました。


先日図書館で借りた
『白秋全歌集Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』の3冊。

赤、抹茶色、紺の表紙。
上から見ると、
天の部分が金色です。

洋式製本の工程で
金箔を貼る技法を
金付けというらしいです。

金付けには三つの種類があり、
本の天(あたま)に金箔を押すのが「天金」(てんきん)、
小口に押すのが「小口金」(こぐちきん)、
本の裁断面すべてに押すのが
「三方金」(さんぽうきん)。

聖書や全集といった
特別な本に施されているらしいです。


・かもめ来よ天金の書をひらくたび    三橋敏雄


この本もきっと特別な本で、
大切な気持ちで何度も開いたに違いありません。

本を開いた形がかもめに似ていると
解説してあることが多いのですが、
私はロセッティのある絵画を思います。


[ベアータ・ベアトリクス]
画家がその妻の死を悼んで描いた画です。

この画では鷗ではなく鳩であり、
女性はただ手を広げて
鳩の運ぶ芥子の花を
受け取ろうとしているのですけれど。

金と闇が支配する画は
白と金と青の支配する句の
生命感あふれる明るさとは違いますが、
天との交感、
ひたむきに祈る気持ちが
私にこの画を思い出させるのかもしれません。

ネットの古書店で
適当な価格のものを見つけたので、
『白秋全歌集』
頼んでしまいました。

天金の書を持つのは、
初めてかもしれません。




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