百翔

あした天気になぁれ!

月夜・時空のサーファー

2020-08-09 | Weblog
ホゼ・アグエイアス著 『時空のサーファー』
をそのまま掲載しています。
ワクワク・ドキドキを楽しんでください。



『時空のサーファー』
第6章 なぜ人々にとって水晶が問題なのか?
続き


でもマストなんてどこにも見えないぞ。
何もないのに、何かにしがみついて、クルクルクルクルッ。

見ているだけで頭がおかしくなりそうなくらいの回転急降下。

服はバタバタと音をたててはためき、髪はバサバサに乱れ放題。無鉄砲な鉄砲玉。
ようやく着地したときには
、彼は鷲が羽を広げるように両足を投げ出しながらしりもちをついて、
それでも見えない支柱を抱えて頭を胸のほうに垂れていた。

肩が小さく震えているぞ。

クスッ、クスクス。なんだよ。笑っているんじゃないか。
そして、そのとき僕は気がついたんだー
グリット状のマトリクスがあることに。

かすかに目に見えるか見えないかの、
馬鹿でかい長方形のブリキのおもちゃみたいなものだけど、
とにかくスゴイんだ。

接続用ロットがレーザーの糸みたいに飛び出して、
何かの機械みたいなんだけど、すごく有機的。

神聖で恐ろしくもあり、繊細で今にも壊れてしまいそうである。

この光りの糸は、
地表に向かって反射される《地球ダイバー》たちのエネルギー光線に違いない。

マトリクス全体は透き通って、その内面も外面も全てが動いていた。

静止しているものは何ひとつなく、見るからに眩惑的だ。

かろうじて残されていた僕の意識も、すべてこのマトリクスの中へ、
この鋳鉄の槍のような水晶体の中へと、潮が引くように吸い込まれて溶けていくようだ。

すべてが万華鏡のように回転を始めた・・・。

「まあ、ラクにしなって、おぼっちゃまくん」ジョーおじさんの声が聞こえた。
1996年1月10日出版 ホゼ・アグエイアス著

        <月夜>
        布団の中に入ろうとすると、何か小さな声。
        布団に入り電気を消すと、「ミャー」
        愛描の小梅ちゃん、夜の外出だ。

        深夜0時、濡れ縁で愛描と月夜を楽しんだ。

コメント
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