人類が空を飛ぶ夢を実現したのは、ライト兄弟だった。
以来、地球の空を飛行機が飛び交うようになった。ただ、飛行機が飛び立つには、長大な滑走路が必要だった。そこで、本物の鳥のように、あるいは虫のように、その場から空へ飛び立てないだろうか。
ダ・ヴィンチのスケッチにも描かれているように、古来より人類はずっと鳥のように羽ばたくことを夢見てきた。気球や飛行船でようやく実現したが、ご存知のとおり、風に流されやすい上にスピードが遅い。なにより操作性が悪い。
だからこそ、20世紀も半ばを過ぎて、シコルスキーがヘリコプターを開発した功績は大きい。実戦投入は朝鮮戦争末期だが、前線に舞い降りて傷病者を救出する姿に多くの兵士が勇気付けられた。
当初は空飛ぶ救急車的な扱いであった。これこそが、垂直離発着が可能なヘリコプターの本来の役割なのだろう。これは、何事も導入が遅い日本でも、遭難者救出用として活躍していることからも分る。
だが、本格的に導入されるようになったのは、やはりヴェトナム戦争からだ。ここで初めて武装したヘリコプターが登場した。ジャングルだらけのヴェトナムの地では、ヘリコプターほど兵士たちから歓迎された存在はない。
だが、ヘリコプターも欠点がある。飛び上がることに比重を高めた結果、水平方向への移動速度が遅い。そのため、航続距離が短くなってしまい、それが運用上の大きな欠点となっていた。
いろいろと解決方法が模索されたが、その中心的アイディアが、旋回するプロペラの回転軸を垂直から水平に動かすことだ。1960年代から80年代にかけて、様々な実験機が作られ、そしてその全てが失敗に終わった。
アメリカだけではない。旧ソ連はもちろん、ドイツ、フランス、イギリス、イタリアがこの難問に挑み、そして敗れた。イギリスはプロペラを諦め、原理的に簡単なジェットエンジンの推進軸を動かす方法を採用した。
それが世界初の垂直離発着機であるハリアー戦闘機であった。しかし、ジェットエンジンであるがゆえに、燃料の消費率は異常に高く、航続距離の短さは依然として課題となっていた。
さらに言えば、ハリアーは整備が難しく、離発着時の事故も多い。それでも、その利便性の高さからイギリスのみならずアメリカでも採用された。旧ソ連がそれを真似した戦闘機を作ったが、やはり運用上整備の難しさから、実戦投入することは避けたらしい。
お分かりいただけただろうか。航空機に垂直離発着機能と水平方向への移動速度の向上を求める試みは、そのほとんどが失敗に終わっている。
ただ、唯一諦めなかったのがアメリカだ。その長年の苦労の成果がMV22オスプレイなのだ。ヘリコプター同様に垂直に離発着が出来て、しかもプロペラ推進軸を動かすことによりプロペラ輸送機なみの移動性能を持たせることに成功した、世界で唯一の航空機なのだ。
この夢の航空機がどれほど有能なものか、少し考えれば分る。まず長大な滑走路を必要としないので、山間部はもちろん、小さな離島でも離発着が出来る。しかも、ヘリコプターよりもはるかに航続距離があるため、小笠原諸島のような遠島であっても、十分活用できる。
数多くの島をかかえる日本にとって、オスプレイがどれほど有益な機体であるか明らかであろう。ヘリコプターの倍以上の速度を出せる上に、長大な航続距離を持つオスプレイは、緊急時のみならず平時においても利便性に富む。
ただ、未だアメリカ軍はこの機体を輸出する気はなく、民間への払い下げもされていない。だが、そう遠くない将来、その規制は緩和される可能性は高い。
日本にとって、これほど利便性が高く、有益な航空機は滅多にないと断言できる。そのオスプレイが沖縄の普天間基地に配属されるという。
例によって反戦、反米バカの沖縄のマスコミなどが大反対を叫んでいる。曰く墜落事故が多いので危険だとか、沖縄の米軍基地の恒久化につながるとかで、断固反対だそうだ。
まったくもってバカ以外の何者でもない。離島を数多く抱える沖縄にとっても、このオスプレイは極めて有益な存在であることが何故わからない。
高速の空飛ぶドクターヘリとして、従来のヘリコプター以上の活躍が期待できるだけではない。その航続距離ゆえに、海難事故の捜索と救出といった事態でも十二分に活躍できることは間違いない。
墜落事故が多かったのは、この機体に備わるプロペラの回転軸の移動機構が未成熟であったからだ。世界初の革新的システムである以上、失敗が多いのは必然であり、その多くの犠牲の上に成り立っているだけだ。
断言してもいいが、やはり従来のヘリコプターより事故率は当面高いと思う。だが、それは次第に改善されるはずだ。新しい機械というものは、試行錯誤を繰り返しながら完成するものだ。
そして、その結果として素晴らしい航空機として活躍できることも十分予測できる。こんな素晴らしいMV22を何故受け入れない。私には理解できないね。
以来、地球の空を飛行機が飛び交うようになった。ただ、飛行機が飛び立つには、長大な滑走路が必要だった。そこで、本物の鳥のように、あるいは虫のように、その場から空へ飛び立てないだろうか。
ダ・ヴィンチのスケッチにも描かれているように、古来より人類はずっと鳥のように羽ばたくことを夢見てきた。気球や飛行船でようやく実現したが、ご存知のとおり、風に流されやすい上にスピードが遅い。なにより操作性が悪い。
だからこそ、20世紀も半ばを過ぎて、シコルスキーがヘリコプターを開発した功績は大きい。実戦投入は朝鮮戦争末期だが、前線に舞い降りて傷病者を救出する姿に多くの兵士が勇気付けられた。
当初は空飛ぶ救急車的な扱いであった。これこそが、垂直離発着が可能なヘリコプターの本来の役割なのだろう。これは、何事も導入が遅い日本でも、遭難者救出用として活躍していることからも分る。
だが、本格的に導入されるようになったのは、やはりヴェトナム戦争からだ。ここで初めて武装したヘリコプターが登場した。ジャングルだらけのヴェトナムの地では、ヘリコプターほど兵士たちから歓迎された存在はない。
だが、ヘリコプターも欠点がある。飛び上がることに比重を高めた結果、水平方向への移動速度が遅い。そのため、航続距離が短くなってしまい、それが運用上の大きな欠点となっていた。
いろいろと解決方法が模索されたが、その中心的アイディアが、旋回するプロペラの回転軸を垂直から水平に動かすことだ。1960年代から80年代にかけて、様々な実験機が作られ、そしてその全てが失敗に終わった。
アメリカだけではない。旧ソ連はもちろん、ドイツ、フランス、イギリス、イタリアがこの難問に挑み、そして敗れた。イギリスはプロペラを諦め、原理的に簡単なジェットエンジンの推進軸を動かす方法を採用した。
それが世界初の垂直離発着機であるハリアー戦闘機であった。しかし、ジェットエンジンであるがゆえに、燃料の消費率は異常に高く、航続距離の短さは依然として課題となっていた。
さらに言えば、ハリアーは整備が難しく、離発着時の事故も多い。それでも、その利便性の高さからイギリスのみならずアメリカでも採用された。旧ソ連がそれを真似した戦闘機を作ったが、やはり運用上整備の難しさから、実戦投入することは避けたらしい。
お分かりいただけただろうか。航空機に垂直離発着機能と水平方向への移動速度の向上を求める試みは、そのほとんどが失敗に終わっている。
ただ、唯一諦めなかったのがアメリカだ。その長年の苦労の成果がMV22オスプレイなのだ。ヘリコプター同様に垂直に離発着が出来て、しかもプロペラ推進軸を動かすことによりプロペラ輸送機なみの移動性能を持たせることに成功した、世界で唯一の航空機なのだ。
この夢の航空機がどれほど有能なものか、少し考えれば分る。まず長大な滑走路を必要としないので、山間部はもちろん、小さな離島でも離発着が出来る。しかも、ヘリコプターよりもはるかに航続距離があるため、小笠原諸島のような遠島であっても、十分活用できる。
数多くの島をかかえる日本にとって、オスプレイがどれほど有益な機体であるか明らかであろう。ヘリコプターの倍以上の速度を出せる上に、長大な航続距離を持つオスプレイは、緊急時のみならず平時においても利便性に富む。
ただ、未だアメリカ軍はこの機体を輸出する気はなく、民間への払い下げもされていない。だが、そう遠くない将来、その規制は緩和される可能性は高い。
日本にとって、これほど利便性が高く、有益な航空機は滅多にないと断言できる。そのオスプレイが沖縄の普天間基地に配属されるという。
例によって反戦、反米バカの沖縄のマスコミなどが大反対を叫んでいる。曰く墜落事故が多いので危険だとか、沖縄の米軍基地の恒久化につながるとかで、断固反対だそうだ。
まったくもってバカ以外の何者でもない。離島を数多く抱える沖縄にとっても、このオスプレイは極めて有益な存在であることが何故わからない。
高速の空飛ぶドクターヘリとして、従来のヘリコプター以上の活躍が期待できるだけではない。その航続距離ゆえに、海難事故の捜索と救出といった事態でも十二分に活躍できることは間違いない。
墜落事故が多かったのは、この機体に備わるプロペラの回転軸の移動機構が未成熟であったからだ。世界初の革新的システムである以上、失敗が多いのは必然であり、その多くの犠牲の上に成り立っているだけだ。
断言してもいいが、やはり従来のヘリコプターより事故率は当面高いと思う。だが、それは次第に改善されるはずだ。新しい機械というものは、試行錯誤を繰り返しながら完成するものだ。
そして、その結果として素晴らしい航空機として活躍できることも十分予測できる。こんな素晴らしいMV22を何故受け入れない。私には理解できないね。