つくづく思うのだが、偏見こそ信じ込み易い。
特に問題があるのが、一部の事実に基づく偏見であろう。東京の繁華街では、観光旅行で来日した外国人を見かけることは珍しくない。
なかでも爆買いで知られる中国人は、声が大きく、また群れる傾向が強く、どうしても目立ってしまう。階段に座り込んだり、路地裏で立ち食いをしていたりすることもあり、あまり評判は良くない。
だから外国人排斥の感情が生じるのも無理ないと思っている。だが、全ての中国人が迷惑な訳ではない。
いささか守秘義務が絡むので、フェイク込の文章になりますが、ご容赦のほどを。
数年前、ある方の紹介で、シナの方を車に乗せて不動産巡りをしたことがある。通訳を挟んでの会話だったので、少しぎこちなかったが、それでも貴重な経験になった。日本人とはまるで違う不動産評価のやり方に大いに刺激を受けた。
だが、内心一番驚いたのが、そのシナの方の立ち振る舞いであった。実に上品な方で、声は大きくなく、荒ぶることもない。私がこれまで見てきたシナの人たちとは別人種といいたくなるほどであった。
表題の本を読んで、ようやく得心がいった。私たち一般の日本人が気が付かずにいた富裕階級の第二世代であったようだ。生まれながらに富裕階級であり、お欧米での留学経験もあり、先進国でも恥ずかしくないマナーを身に着けている人たち。
北京政府の反日姿勢とは一線を引きつつ、冷静に行動する新世代のシナの人たちが実在する。好んで日本に来て、滞在用の豪華な不動産に居住し、医療、余暇、投資、勉学を満喫している新世代の富裕層。
日本人にもピンからキリまでいるように、シナの人にもいろいろ居るようだ。
この先、人口が確実に減少する日本は、社会資本が充実しているが故に、この先も多くの外国人が流入してくることは避けられない。ならば、可能な限り、良質な外国人に来て欲しいもの。
少なくても、バカみたいに単純に外国人だからダメ!といった愚かな姿勢をとらないようにしたいと思ったものです。どちらかといえば、悪事千里を走るで、悪いことばかりが拡がりやすい。
だからこそ、日本にとって有益な人材を排除しないよう注意を払う必要があるのでしょう。
ちなみに著者は、日本系シナ人です。このような人が活躍しているのも驚きでしたよ。