このしばらく、韓国関連の記事を書くことが多く、正直閉口している。
日韓は別として、欧米の報道では、この日韓の軋轢は報じられることは少ない。経済関連でブルームバーグなどが少し報じるだけで、BBCでもCNNでも滅多に報じられることはない。
欧米視点=日本にとって理想的な視座という訳ではない。それは分かっているが、日本の報道があまりに偏り過ぎているので、私も敢えて韓国関連以外の報道に切り替えようと思う。
現在、アメリカではトランプ大統領の再選が焦点となっている。これは4年前からそうなのだが、アメリカのマスコミは総じて反トランプである。それは今も変わりない。
トランプ大統領の言動は、上品とは程遠く、しかも短絡的に見えてしまうのは確かだと思う。しかし、だからこそトランプ大統領を支持する人たちがいる。
トランプこそ、我々の代弁者だと信じている人たちは確実にいる。逆に云えば、従来の大統領たちは、そうではなかったとの思いが、彼らを熱心なトランプ支持者とさせる。
かつてのアメリカは健全な中産階級が社会を支えていた。しかし、この中産階級は、他の国ならば労働者階級である。本来の中産階級ほど富を蓄積してはいなかった。彼らこそ、二度の世界大戦で自国は傷つくことなく勝者の地位にあったアメリカが産んだ特異な中産階級であった。
だが敗戦から立ち上がった西ドイツと日本が、経済的にアメリカを圧するようになると、アメリカの中産階級は企業にとって重荷になった。だからこそ、アメリカは生産工場を海外に移転した。アメリカ国内にあふれる西ドイツ製品と日本製品が絶好の口実となった。
特に白人の国でない日本は、アメリカ経済の低迷の犯人とされて叩かれた。だが、本当の犯人は別にいる。それがアメリカの資本家、別名投資家たちである。
工場の海外移転に伴い解雇されて不満を抱え込んだ白人労働者に、その原因は日本車の輸入だと焚き付けた。海外に工場が移転しても、彼ら投資家たちの受け取る配当は減るどころか、増える一方であった。
異様な高給を蝕む経営者と、高配当を享受する投資家たちに支えられて、アメリカは世界市場にその触手を伸ばし続けた。日本にもけっこうある。日本で生まれた企業ではあるが、大株主は外国の投資家であることは珍しくない。
驚いたことに、アメリカでは共和党も民主党も、この投資家の富の独占を支え続けてきた。その結果、アメリカはその富の9割を超富裕階級が独占する異様な社会となった。
一見、裕福そうな家族でも、夫婦共稼ぎが普通だし、家族どころか親族総がかりで稼いで生計を維持しているケースも珍しくない。一部の超富裕層と、多くの貧困層を抱えた国、それが今のアメリカだ。
だからこそ、トランプ大統領は産まれた。投資家の犠牲になった大衆こそが、トランプの真の支持者である。投資家に支配されたマスコミが、彼らトランプ支持者の声を伝えることは少ない。
近年、アメリカ社会で問題になっている銃撃事件の多発は、不満を抱えた貧困層の不満が土壌になっている。そこには触れず、あくまで銃規制の問題として報じているのがアメリカのマスコミである。
アメリカのマスコミは、総じてトランプへの失望、誹謗を報じたがるが、私はトランプ大統領は再選されると予測しています。
ちなみに戦後の日本は、アメリカの後を追うことが多いのですが、安倍政権は見事にトランプ路線を追っている。どうやら、いつのまにやら日本もアメリカ同様に、貧富の差が拡大しているようです。