ヌマンタの書斎

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ロシアの脅威

2021-08-03 12:05:00 | 社会・政治・一般

マスコミの軽薄な報道に流されると、肝心なことが見えなくなる。

現在、日本はアメリカ、オーストラリア、インドと組んで対シナ包囲網を敷いている。仮想敵国をシナと見定めてのものだが、これに囚われ過ぎてはいけないと私は考えています。

現在の日本を取り巻く国際情勢はいささか複雑で、その原因はアメリカの覇権に挑戦の意志を隠そうとしないシナであることは確かです。しかし、不安定要因として、アメリカからも、シナからも距離を置いて中立的な立場を取ろうとしているコリアが事態を厄介なものとしています。

この半島の民は、その実情にそぐわぬ高い、高すぎるプライドの持ち主で中華思想の悪しき影響を受け過ぎている。中華=世界の中心は我がコリアだと信じ込むが、現実には超大国シナと大国日本の間に埋没する中規模な国に過ぎない。

その現実から目を逸らすためか、強大国の間でバランスを取る仲介者として世界に君臨するとの妄想に囚われている。これは北も南もほぼ同じで、それゆえに地域の不安定要因となっている。

この軽薄なお騒がせ民族のせいで、関心が薄れていると思われるのが北の大国ロシアだ。

かつてはアメリカと世界を二分する覇権国であったが、社会主義政策の無理が祟り、凋落が著しい。ただ資源大国であるので、かろうじて大国として生き残っている。

だが、私から見るとロシアの底力は決して侮れない。今やアメリカの覇権に挑戦するほどに発展したシナの軍事力だが、ロシアの支援がないと張子の虎である。

一例を挙げれば、シナご自慢のステルス戦闘機J20。実はこの戦闘機には二種類ある。すなわちロシア製のエンジンを搭載した機体と、シナの国産エンジンを搭載した機体である。

本当はシナはエンジンのライセンス生産を狙っていたが、過去に技術を無断でパクられて格安で輸出されて大損害を負ったロシアが嫌がり、輸出しか応じてくれなかった。そこで技術力、資金力を総動員して国産エンジンを開発した。

しかし、このシナの国産エンジンは最高出力も低ければ、耐久性も低い。長年、アメリカに対抗できるだけの高性能エンジンを自力開発してきたロシアの底力には到底及ばない。

ただでさえ軍事用のエンジンは機密事項の塊だが、なかでも高温度、高圧力に耐えられるタービンブレードの製造はとてつもなく難しい。コピーが容易に出来るIT技術とはことなり、冶金の分野は公表されていない製造技術が多数ある。

だから、ロシア製のエンジンを分解して、正確な設計図を元に製作しても、決して同じ性能とはならない。これは他人事ではない。我が日本も、アメリカ製の高性能ジェットエンジンをライセンス生産してきたが、未だに純粋な戦闘機用の国産エンジンは作れない。

最近になって、アメリカやロシアの高性能エンジンに匹敵すると思われる新型エンジンの試作機が出来上がっただけで、未だ実用には供されてはいない。つい最近になってイギリスのロールスロイス社(ジェットエンジンの名門メーカーでもある)との共同開発事業が始まりそうだと報じられているところをみると、やはり日本単独では厳しいのかもしれない。

それでも他の国から共同開発を持ちかけられるほどに日本の技術力は進展したのだと、私なんぞは感慨深い。一方、そのような協力相手を持たぬシナは、単独でやらざるをえない。

最近はやや諦め気味で、止む無くロシアから完成品のエンジンを輸入したとの報道があったほどである。ロシアはやはり決して軽視してはいけない軍事大国であることを忘れてはいけないと思う。

ちなみにマスコミは報じないけど、さすがに防衛庁は分かっていて、対ロシア向けと、対シナ向けで分けて自衛隊を再編している。さすがに電子戦のレベルはアメリカが上だろうけど、基礎的な軍事技術はロシアも相当なものである。

マスコミが報じないからといって、ロシアの軍事的脅威が減った訳ではない。添付した世界地図をよく見て欲しい。ロシアから見た太平洋では、日本列島が最大の障壁となっている。

国防意識が非常に高いロシアでは、本来ならば日本列島はカムチャッカ半島とつないだロシアの防衛線であるべきだとの戦略的思考があるのです。だからこそ、ポツダム宣言受諾後にも平然と北方4島を侵略し、北海道を狙っていたのです。

幸いにして北海道へソ連軍が上陸するのを、日本帝国陸軍が必死て食い止めた為、ソ連の目的は果たされませんでした。しかし、今も日本列島を防御線とするべく狙っているのは、頻繁に領空侵犯しているロシア軍機が実証しているのです。

決して油断すべき相手ではありませんよ、ロシアはね。

コメント
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