ヌマンタの書斎

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太陽光パネル発電

2022-02-02 13:15:00 | 社会・政治・一般

そろそろ確定申告の時期である。毎年のことだし、大事な仕事でもある。

ただ憂鬱になる案件というか相談がある。それが太陽光パネル発電事業である。

私は太陽光パネルによる発電自体は否定しない。そりゃ過渡期の技術であり、発電効率は決して良くない。曇りや雨天が多い日本では不向きな自然回帰エネルギーだとは思うが、現在の人々の生活に電気は必需品である。その電気使用料金を抑制する効果がある以上、それなりに価値があると考える。

それでも事業としては、どうかと思っている。初期投資は補助金ありきでなければ成立しないし、電力会社による買い取り価額次第のビジネス構造は脆弱であり、黒字事業として成功している例を私はみたことがない。

売電による黒字化は難しいと思うが、自宅での電気代は大幅に節約できる。その点は認めている。

反面、山地を切り開いての太陽光パネル設置には、正直あまり推奨しかねる。ただ、それを口に出来ないのが辛い。なぜなら、相続などで利用価値のない山地を保有している人や、かつて流行った原野商法にひっかかり荒れ地を買ってしまった人々にとって、この太陽光パネル設置事業は絶好の機会であったからだ。

私は当初からこの事業について疑わしく思っていたので顧客から相談があった場合、その山地、荒れ地の売却については推奨していた。実際、土地ごと欲しがる事業者はけっこういたからだ。

反面、事業経験のないサラリーマンや主婦の方が太陽光パネルによる売電事業をすることは、極力奨めないというか反対していた。特に銀行からの借り入れをしての事業展開は、止めるよう指導していた。おかげで数人の顧客が離れた。

風の噂では赤字続きで困っているらしいが、正直自業自得である。この太陽光パネルによる売電事業を強力に推し進めたのが民主党政権であった。そのせいだろう、管直人・元首相がとんでもないことを言いだした。

曰く「農地の上に太陽光パネルを設置すればいい」とのことである。

おおかた、反原発を意識した発言だと思うが、バカもいい加減にしてほしい。農地の上に太陽光パネルなんて設置したら、農作物に日が当たらない。事実上、農業を放棄しろと言っているようなものではないか。

ただでさえ食料の国内自給率の低い日本である。農地で農作物を作らねば、国外から輸入せざるを得ない。多くの場合、船や航空機で運ばれてくる。脱炭素?はどこやった。第一、国内農家の生計を維持できるほどの売電価額になっていない以上、農家はたちゆかないぞ。

管直人がバカなのは知っていたけど、これほどまでにバカだとはね。反原発亡者の戯言だとは思うけど、看過するには悪質すぎる。

ちなみに国内に増える一方の耕作放棄地だが、これは農地法の改正、農業委員会の手続き簡素化などで貸し出しが容易に出来るようにすれば農地は維持できると思う。少なくとも太陽光パネルを設置するよりはマシだと思います。

コメント
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