ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

鬼滅の刃 遊郭編

2022-02-18 18:34:00 | アニメ・コミック

中三の頃だと思うが、昼休みに何故か職員室に呼ばれた。

はて?最近は特に悪さはしてないはず。そう訝りつつ職員室に入ると、なぜか妹の奴が居て俯いて泣いているっぽい。妹の担任と、私の担任が二人いて、私を呼び寄せる。嫌な予感・・・

机の上には何故か見覚えのある雑誌が置いてある。職員室には似つかわしくないエロ本である。先生が「これはお前のか?」と尋ねてくる。はァ~と曖昧に答えると、いきなり頬を張られた。やばい、お怒りだよ。

よくよく見ると、私が先日入手した平凡パンチというエロ本であるようだ。本棚の裏に隠しておいたはずなのに、なんで学校にある。すると妹が「お兄ちゃん~」などと泣き声でうめく。

あちゃ~、こいつが犯人か。ダメだこりゃ。仕方なく認めると、先生方から一週間、職員室前のトイレ掃除を言い渡された。生活指導の先生までやってきて、なにやら小言を言っているようだが、聴いている振りして耐え忍ぶ。

ちなみに妹の奴は無罪放免である。でも私は気が付いていた、こいつウソ泣きしてただけだぞ。まァ元々悪ガキの私である。こんな時、下手な抗弁すれば、ますます面倒になることぐらい分かっている。

放課後、言われたトイレ掃除を済ませ、憤懣やるかたない私は、どう妹を懲らしめてやろうかと思案しながら帰宅すると、予想通り居ない。代わりに机の上にメモがあり、プリン作ったから二個食べていいよとの事である。

トイレ掃除ニビンタをプリンで済まそうとする妹に呆れる。ちなみに平凡パンチは没収された。踏んだり蹴ったりである。

その後、妹の奴は母親と一緒に帰宅して、夜寝るまで母の傍を離れなかった。これでは懲らしめられないではないか。まったくもって困った奴である。

時折、妹がいることを羨ましがられることがあるが、これが兄妹の実態である。常に兄は虐げられるのが本当のところだ。

ところで表題のアニメだが、私は本来原作派である。しかし、このアニメの描写の凄さは認めざるを得ない。私はノートPCの画面で視たが、映画館のスクリーンで上映されても遜色のない作画技術である。


この遊郭編では、鬼滅の刃に登場する鬼のなかでも屈指の性格の悪さを誇る堕姫(だき)が登場する。人間であった時の名前は梅だ。うちの妹は、これほど性格悪くなくて良かったと安堵するほどの悪女である。

そう思いつつ、兄である妓夫太郎は大変だったろうなと同情を禁じ得ない。実際、美人の妹をもった兄はけっこう気を遣う。うちの妹は美人というよりも可愛い系だが、男受けは非常に良かった。私が大学生の頃にはストーカーじみた失恋男に追いかけまわされたほどである。

モテるのは結構だが、上手にやれよと説教した覚えがある。基本、交友関係には口を出さないが、連日の無言電話に私が苛立ったせいだ。そんな経験があるからか、えらく男あしらいの上手い女に成長したらしい。幸い、女受けも悪くなかったようなので女友達も多い。お兄ちゃんとしては一安心である。

で、アニメの第二シーズンである「遊郭編」の最終話は凄かった。放送時間を30分から15分延長しての力作である。アクション・シーンも凄かったが、やはり印象に残るのは、最後CM抜きでぶっ通しで放送された上弦の六である堕姫・妓夫太郎の人間であった時の半生である。

主役である炭次郎、禰豆子の兄妹コンビと対比させると、より深く堪能できる。敵方である鬼の背景まで詳細に描くことで、より印象度が増し、次が観たくなる仕組みになっている。

つくづく、よく出来た作品だと思いましたね。でも、私の感想は一言、やっぱりお兄ちゃんは大変だァ、である。まァ妹には別の意見があるでしょうけどね。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする