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ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

半島の建築技術

2022-02-16 11:49:00 | 社会・政治・一般

歴史が長い割に、建築土木においてさしたる遺跡がない珍しい国が隣の朝鮮半島である。

これは主として儒教を妙に解釈して信奉していたことが大きい。春秋戦国時代の思想家である孔子は、戦乱の続くシナの大地に絶望し、「古の周の時代を手本にせよ」と説いて、平和な社会の到来を願った。

これを現状を変更することを厭い、現状維持こそが理想の社会だと解釈したのが朝鮮半島の住人である。だから驚くほど社会が停滞した。秀吉の命で半島に侵攻した日本の武将たちが驚いたのは、半島が貧しい国である以上に、未開墾の土地が拡がっていたことだ。

おまけに山は禿山で植林もされず、橋は稚拙な作りで、街道の整備もろくにしていない未開の地であった。車輪を作る技術がなかったため、水車も作れないから灌漑施設も作れず、農業は停滞したまま。

新たな建築物を作るのではなく、修繕を重ねるか、簡易な構築物を家屋としている貧しい国、それが朝鮮半島であった。支配階級である両班と称する貴族たちの家屋でさえ、面積が広いだけの稚拙な建築物であり、難しい工事はシナから職人を呼んで作業させていた。

先月、南コリアで報じられたマンションの壁の崩落事故の原因は、明らかに手抜き工事だと思う。そのような手抜きが横行しているのは、金儲け優先というよりも、建築土木の歴史が浅く稚拙なため、立派な建築物を作らんとする気概がないことが大きいと思う。

これは北も似たようなものだ。首都平城にはバカ高いホテルがあるが、完成当初から事実上廃墟と化している。このホテルの建築現場を、経済評論家として知られていた故・長谷川慶太郎が視察している。彼は北コリアの労働者が、氷点下の寒さにも関わらず、コンクリを温めずに施工しているのをみて、このホテルは完成しても使えないと予測していました。

コンクリートは人類が使用している建築材料のなかでも、しっかりと施工すれば千年以上持つ代物です。しかし、あくまで正しく施工していれば、です。土木建築の歴史の乏しい半島では、簡単な建築工事しかやったことがないので、高度な建築は不慣れなのでしょう。

古代のローマ帝国のコンクリ技術は凄まじく高度で、その成果は今も見ることができます。西ヨーロッパの都市に多くある石材とコンクリにより作られた住宅は、今もその美しい姿を残している。日本でも戦前より多くのコンクリート造りの建物が建造されたものです。

だが、その一方で手抜き施工工事も少なくない。私は仕事上、建築業界の方との付き合いが多いが、このコンクリの施工上の手抜きには、皆けっこう悩まされている。大手の建築会社といえども、実際の工事は下請け、孫請けの会社が担当するのが普通だ。

この作業の階層状況が手抜き工事の温床となっている。実際、私が顧問を務めていた建築会社が十数年前に完成させた建物について、最近になって基礎工事の手抜きが発覚して訴訟に至り、折からの不況と相まって倒産に至ったケースもあった。

その建築会社の社長さんは誠実な人柄で仕事には厳しかったはず。でも、その事故物件の建築時期は多忙を極め、複数の現場を飛び回りながら営業もこなす獅子奮迅ぶりであったため、下請け事業者の手抜きを見抜けなかった。

日本でも頑丈とされるコンクリート建造物に手抜き施工が散見するのは確かだ。まして土木建築の歴史の浅い半島で、しかも贈賄文化が定着してる半島ならば、コンクリの手抜きによる益出しは珍しくないのだろう。

地震の少ない半島ゆえに目立たなかっただけで、この先老朽化によりコンクリの手抜き施工が数多く見つかると思います。今回は民間の建築物ですけど、この国、驚くべきことに軍の設備でも手抜きは珍しくない。

朝鮮戦争直後は、危機感からしっかりと施工していたようですが、現在はおそらく手抜き、中抜きが横行しているようです。極東アジアは今も冷戦の最中である自覚、あるのでしょうかね。

コメント (4)
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