いったいどんな食べ物なのだろう。
その名称を目にするたびに、想像の翼をはためかしてきた。それがナツメヤシである。その名称を何時頃知ったのかは記憶に定かではない。
おそらくだけど、聖書ではないかと疑っている。あるいはアフリカの探検記のどちらかだと思う。食料に乏しい砂漠での貴重な食料として、また敵地を通り抜ける逃避行の時の非常食として、ナツメヤシの名前は私の脳裏に刻まれた。
しかし、実際にナツメヤシを目にして食べたのは、比較的最近のことだ。ある日、なにか美味しいオヤツはないものかとデパ地下を散策していた時に、デーツという名称の茶色の種子を見つけた。
もしかして、と思い店員さんに訊ねたところチェニジア産のナツメヤシのことだと教えてくれた。もちろん、その場で買ったのは言うまでもない。種を抜いて甘く仕上げた果実で、初めての味覚であった。
ネットリとしていながら、ほんのり甘い味で、けっこう気に入った。だが、どうもカロリーは高そうだ。冒険家の非常食に使われるのだから、栄養価が高いのも当然であろう。
食べ過ぎると確実に太りそうなので、その一袋で止めてしまった。でも、非常食として常備しておいても悪くないと思った。まぁ実際は買った傍から食べてしまうだろうから、当分は買わずに済ませようと思う。
でも店頭で見かけると買いたくなる。デーツがナツメヤシだと知る前は、見かけても何ら食欲は湧かなかったが、知ってしまうとなかなか辛いものだ。知らないままでいたほうが良かったのかしらんと少し悩んでいます。
ナツメヤシを知ったのは中学生の頃だと思います。シルクロードのお話か何かでナツメヤシの名前を知ったと思います。なかなか本物に出会う機会はなく、最近デーツとして出会いました。山の非常食に向いてるかと思案中です。