ヌマンタの書斎

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戦火の兆し

2017-05-19 12:59:00 | 社会・政治・一般

戦火は近いかもしれない。

何度か書いているが、北朝鮮が戦争を仕鰍ッる可能性は低い。この国はシナかロシアの兵站支援がないと戦争をすることが出来ない。ミサイル発射実験は、北朝鮮にとって精一杯の虚勢である。

一方、その北朝鮮を敵視して止まないアメリカであるが、これまた半島へ地上軍を派遣する可能性は極めて低い。せいぜい、トマホークミサイルを撃つ程度であろう。その程度の攻撃で、この国の対外攻撃システムは崩壊する。征服は難しいが、攻撃的な軍事施設だけを破壊するのは意外に容易い。

アメリカが覇権国たる所以は、他国に比して桁外れに正確な攻撃が出来るからだ。単純に核ミサイルの数とか、戦闘機の数だけなら、ロシア、シナも相当なものだ。しかし、アメリカほど正確には攻撃できない。

少しうろ覚えだが、第二次世界大戦時におけるアメリカの攻撃、特に爆撃機による目標破壊率は0,4~0,7%程度である。何百万トンの爆弾を降らせても、目標の破壊は非常に難しい。だからこその大量爆撃であったのが実情だ。

これが朝鮮戦争、ベトナム戦争になると、もう少し精度は上がるが、それでも目標破壊率は2%を超える事は稀であった。この数字を飛躍的に上げたのが湾岸戦争とその後のイラク戦争である。

この段階に至り、ようやく1割を超えるどころか20%近い目標破壊率を達成できている。お気づきの方もいるだろうが、その原因はIT技術の発達による情報収集力と、情報分析力の飛躍的進展にある。

衛星軌道上からのスパイ衛星は今も健在だが、やはり映像解析にも限度がある。その状況を一変させたのが、無人偵察機である。20世紀後半から、今日に至るまでの期間、もっとも技術的に進展したのが、実はこの無人偵察兵器である。

IT技術、ステルス技術、高性能なバッテリー、GPS機能などを複合的に備えたこの無人偵察機は、ハイテク技術の塊であり、また攻撃を受けて失っても、人的な損失がない。これは民主主義国家にとって、非常に大きな要素である。

マスコミの報道などで、病院や学校などを誤爆したとの報道があるので、意外に思われるかもしれない。しかし、誤爆がニュースになるほどの正確な攻撃であるのも事実である。

この精密な長距離攻撃を浮黷ト、アルカイーダやISSはわざわざ民間施設に紛れて、隠れているのが実態である。太平洋戦争時なんざ、爆撃による民間施設破壊なんて、わざわざ問題視することもない当たり前の現実であったことを思い出して欲しい。

このような地球規模での精密長距離攻撃を可能なのは、現時点ではアメリカだけである。北朝鮮はそれが分かっているからこそ、アメリカ本土に届く、届くぞとミサイル実験を繰り返して、アメリカを威嚇する。

でも、北朝鮮の本音は、21世紀最強のアメリカに自国の体制保証をして欲しいからに他ならない。しかも、叶うならば対等の立場で!

私見だが、これは正しい方向性だと思う。北朝鮮は極めて孤独な国だ。同じ民族であるはずの南コリアとは休戦中に過ぎないし、断じて膝を屈する訳にはいかない。

建国のスャ塔Tーであったロシアとは事実上縁切りをしての独立であり、血を分けた同胞と称せられる漢民族の共産シナこそ、長年朝鮮半島に野心を抱く潜在的敵国に他ならない。

当然にかつての支配者である日本は敵に他ならず、妥協はあり得ない。世界中でこれほど周囲を敵に囲まれた国は稀だと思う。しかも、イスラエルと異なり、世界各地に支援してくれる同胞は少ない。

だからこそ、武力に拘る。これは当然にして必然の結論である。

だが、ここにきて、いささか拙いことをやらかした。よりにもよって、共産シナが国家の総力を挙げてのイベントの初日に、弾道ミサイル発射実験をしてしまたのだ。

中国が主導してアジア、中東、欧州にまたがる経済圏の構築を目指す「シルクロード経済圏構想(一帯一路)」の初の国際会議が14日、北京で始まった。これは国家の面子を賭けた一大事業である。その初日だけに、衝撃は大きかった。

シナ人はなによりも面子を大事にする。その面子を丸潰しにしたのである。北京の習政権は怒り心頭であろうと思われる。既に根回しを始めているようで、真っ先に北朝鮮と国境を接するロシアは、このミサイル実験を非難している。

正直、シナの軍隊が北へ侵攻する可能性はないと断言できない状況にある。ただ、直接的な侵攻よりも、北の軍部が呼応しての裏切りというか、金王朝打破のクーデターの可能性のほうが高いようにも思う。

ただし、あの刈り上げデブ君は、それを予見していたのか、既に北の政権内部の主な親シナ派を粛清しているので、事態はますます不明瞭になっている。いずれにせよ、しばらくは目を離せない状況にあるように思えてなりません。


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2 コメント

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Unknown (Nishitatsu1234)
2017-10-16 13:37:50
>"【野口裕之の軍事情勢】 中国軍が強襲する敵は米韓軍ではなく北朝鮮軍! 米中が北を挟撃する日は来るのか?"
---------------------------------

さて、どうなるか・・・・
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Unknown (ヌマンタ)
2017-10-17 12:08:23
ニシタツさん、こんにちは。間違いなく共産シナは朝鮮半島に野心を抱いていますが、まずは台湾が優先でしょう。北は間接統治により支配しようと考えていたはずです。だからこそ、北では親シナ派が一曹ウれたようですが、まだ軍部が残っていますから。
アメリカはやってもミサイルを撃ちこむぐらいで、地上兵力は派遣しないと思います。それをシナの人民解放軍に任せるのも一考ですが、トランプはともかくも、国防省は嫌がるように思います。
でも、なにが起こるか分からないのが人類の歴史。はてさて、どうなることやら。
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