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仙丈岳の雪も驚くほど少なくなった
昨日、上に行く途中で見た高遠のサクラもすでに終わっていた。「花の命は短くて云々」、まさしくそういうことだろう。ただ、群衆の中でハシャグうら若き女性らを見れば、林芙美子の言うように悲しいことばかりとは思えないが。
それはさておき、荊口が只今サクラ花の盛りで、さらに帰りに選んだ千代田湖経由松倉の集落も、今が盛りと万朶の花を咲かせていた。
上の状況を呟けば、まだ前回と大きく変わってはいなかったが、それでもまず気温の高さ、それから芽吹きを前に野鳥の姿が各所で目に付き、日陰に隠れた汚れた雪もほぼ消えていた。まだ緑の色は少なくても、数日前のあの侘しい雰囲気は失せて、全体に若返り、早春の明るさを取り戻しつつあった。
ともかく、どんな理屈をつけても温暖化は間違いなく進んでいて、例年「ド日陰の大曲り」から3キロの道のりを歩いたことなどまるで嘘のようだ。花、これは牧場にある山桜のことだが、の開花はまだ少し先のことのようで、落葉松やコナシの芽吹きに先を譲るだろう。
一番ショックだったのは、大沢山にいた鹿の数だった。まず100頭はいた。それらが、人のいないことをよいことに、好き放題、勝手な振る舞いをして、産めや、増やせやをしていたのだ。
落とし物などから判断すれば、全体的には数は減ったかも知れないが、それでもかなりの鹿があの辺りに集中していて、最早あれでは本物の「鹿の園」と呼ぶしかない。
今なら雌鹿は大半が身籠っているから、ここで勝負をかければかなりの成果が上がるだろうが、10台や20台のくくり罠ではどうにもならないだろう。もちろん、鉄砲など何の役にも立ちはしない。
獣害対策に携わる人たちは、鹿の頭数を減らすという本来の目的よりか、捕獲頭数に拘り、それで終わってしまっているようにしか思えない。
いよいよ明後日から上に行く。深海魚の身は水圧に負けないようにゆっくりと浮上し、季節に合わせて淡々と仕事をするつもりだ。気負いもなければ抵抗もない、頼りにするのは自然だけだ。
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本日はこの辺で、