きょうから連休が始まる。今朝6時45分の外の気温8度、曇り。どうやら雨にはならないようだが、休み前半の3日間は生憎なことに好天を期待できそうもない。
牧場から眺める遠くの山々は、北アも中アもかなりの量の残雪が目を惹く。かつてはあの輝かしい純白の峰々に憧れて都会から出掛けていき、短い熱狂や幸福や失意の日々を過ごした。そして、行く時よりか重いものを背負って再び都会へ帰ってきたものだ。新宿駅や上野駅に列車が滑り込むころには「旅人」という職業があればいいと、何度思ったことか。
誰しもが自由に憧れる。しかしそれを手に入れることができた時、その無限大の広漠とした先に当惑し、結局は途方に暮れて何かに束縛されるまでは安堵できない。
わが生涯においては、恥ずかしながら1年半ほど失業したことが3回くらいあった。それに、つい先日終わったばかりの5か月の「冬休み」を、これまでに17回経験してきてそう思う。
今は古来稀なる年齢も過ぎ、炬燵の虜囚の身に安んじられるようになったとはいえ、所詮「小人・凡人」のできることは高が知れている。「不善をなす」ことすら難しいと分かった。多くの人にとって、人生はそんなものでござる。
T君は連休の混雑する前、愛妻を連れて北海道へ行き、喧嘩ばかりして帰ってきたという。恐らくその実態は対等な喧嘩というよりか、奥方の尻に敷かれ、夫たる身で連日教育的指導を雨あられのように受けていたのだろう。ご苦労様。さぞかしいい思い出になっただろう。ん?
年に何回か訪れる短い自由を尊び、円安にめげずに勇躍機上の人となるもよし、ささやかな家族慰安を海辺の宿で過ごすのもよいだろう。あるいは、一流の山人になったつもりで、単独の山歩きをクマに怯えながら楽しむのもよしだ。
いずれにしても、ほどほどの自由を手にした幸福な人たちで、列島は賑わう。ここへもそんな人たちが来るのだろう。
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本日はこの辺で、明日は沈黙します。