入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

      ’25年「冬」(22)

2025年01月29日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 冬枯れの田が続く盆地に、けたたましい救急車のサイレンの音が響く。その音を耳にしながら、消防や警察の車両なら耳をそばだてても、救急車の場合は日常の一断面のように聞き流す。運ばれていく人への関心は、それが近所であれば別でも、殆どの場合は湧いてこない。

 救急車と警察車両にそれぞれ一度づつお世話になったことがある。前者の場合は初めて発症した腎臓結石で、この時は愚かにも、折角だから救急車に運ばれてみたいという気持ちがどこかにあった。だから、昨年末の3回目の発症時も、2回目の時も、その時の反省もあり、救急車のお世話にはならなかった、念のため。
 警察車両の時は、谷川岳で事故を起こし、一ノ倉の出会いから登山案内所までのほんのわずかな距離だったが乗せてもらった。
 もう記憶がはっきりしないが、こちらで呼んだわけではないのに、人だかりの中に1台のパトカーが待っていた。多分、案内所の救助員が連絡したのだと思う。
 内心の、これで土合か水上の駅までその車で行けると思った甘い期待はあっさり裏切られ、結局そこからはタクシーを呼んだ。

 そんなことを思い返しながら、今朝その時、実は安気に風呂に入っていた。救急車を要請した死ぬか生きるかの人とではエライ違いであり、その違いを考えると、少なからず混乱した。
 先日も、久しぶりに電話した友人は、電話の向こうから弱々しい声で「これから手術だ」と言う。こっちは梅の枝打ちについて教えを乞うつもりだったから驚き、言うべき言葉を失った。

 高齢化時代を迎えて近年、「本人の感想です」の小さな文字が付いた栄養補助食品、サプリメントの宣伝広告がやたらと目立つようになってきた。どこまで信用できるのかといつも疑問を持ちながら、途中でそれが終わるまで音声を消す。
 健康で長生きができることに不満の人はいないと思うが、やがて植物人間になってしまったり、人格崩壊に至るような重篤な病を抱えてしまった人の中には、生きる意欲を失ってしまう人もいるだろう。
 今国会が開かれている。選択的夫婦別姓の問題について議論があることは知っているが、それよりかも、自発的な安楽死ということの方がもっと差し迫った、より重要な問題のように思っているが、どうだろうか。
 本日はこの辺で。
 

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