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天気:晴れ、気温:6度C(昼)
今朝は下でも霧が深かった。杖突街道から小豆坂トンネルに向かって登り出すと、黄色く色付いた落葉松が朝の日を浴びて輝き始めたが、そんな中、まだ霧はよどみたゆたいながら、幾つもの谷を埋めていた。山の端に近い空は澄んだ薄青色をしていたが、突然、かつて訪れたことのあるシラムレン大草原の空と重なった。驚いたが、今朝の淡い空のあの青さこそは、まぎれもなく、内モンゴルの大草原から眺めたときと同じ、懐かしい空の色だった。
芝平峠を過ぎると景色は一変し、雪景色となった。「ど日陰の曲り」辺りは、このまま根雪となってしまうかもしれないと案ずるほど積雪があって、暗く寒々しかった。
そして上に出てまた印象は変わった。
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写真は2枚とも「アラスカの森」にて
北原のお師匠も今年最後だと言って登ってきた。お供して、「本家・御所平峠」へ。
実はこの峠で、最近思いがけないことがあった。富士見に住むクライマーのM氏が、先日御所が池に遊びに行った帰り、偶々地蔵様の賽銭箱の近くでいまにも風に飛ばされそうな紙幣を見付け、持ってきてくれたのだ。なんとそれが、風雨に汚れた5千円札だった。後日そのことをお師匠に伝えた。「此処にそんな心の持ち主が来てくれたのか」と、感動しきり。今回も前回のように、他の貴重な賽銭とともに「地蔵様の意を込めて、少しでも世の中のためになるように使わせていただきます」ということだった。
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山小屋「農協ハウス」の冬季営業については、11月1日のブログをご覧ください。
あの深い森の中であなたが出会うのは、雪の精か、それとも森の精か・・・。