「ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート 2019」を見た(再放送の方で)。
ゲストに 中谷美紀(女優)、ライナー・キュッヒル(ウィーン・フィル 元コンサートマスター)、キュッヒル・真知子(エッセイスト) とあったのを 後で知り、「野風。ホントに異国の人と結婚したのね。」の(例によって)虚実綯い交ぜ好奇心が 中谷美紀 をその(ウィーン・フィルの)そばで見てみますかの、視聴に走らせた。またへっぽこ翻訳調になっていますが、キュッヒル・真知子(エッセイスト) の (エッセイスト) という肩書も気になり、
「青い目の夫」 キュッヒル真知子 新潮社 2013
を読んだ。
(「青い目のヴァイオリニストとの結婚」という題で 翌年に文庫化もされているようだ。)
(美紀さん夫君については テレビの中であまり説明はありませんでした。そりゃそうかも。)
国際結婚のタイヘンさ、その前に
オーストリアにおいて(あるいはクラシック界において)ウィーン・フィル第一コンサートマスターの妻になるタイヘンさ なんとその前に
年に一度は里帰りしなければ頽れてしまいそうな 嫁姑問題が 著者の人生には最大に立ちはだかっていたのであった。
なにしろ 「第一章 姑」 と始まり、ん?冒頭がシュウトメさん関連からなの?と訝っているうちに その里帰り途上、既婚者の彼女に熱心に交際を申し込む男性が出てきたなと思う間もなく、次の次の次のページには その男性とのベッドインの経緯が出てきたのです。
著者は 「はじめに」というまえがき部分で「私の私生活を…個人として残すことに決めました。」とちゃんと?断り書きしているのですが、それにしても読んでいる方としては慌てました。姑、不倫。この2つのキーワードの関連性は如何に?
は置いといて(てか 書いてたら著者文章全引用になっちゃいそうなので先に進むと)、第2章からは
○ ライナー・キュッヒルがヴァイオリンを始めたのは、11歳。
○ 19歳で、第4回チャイコフスキー国際コンクールに出場。敗退。
○ 21歳で、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場管弦楽団のコンサートマスターに就任。
○ バーンスタインの言葉「キュッヒルは世界で一番初見のきく男だ」
そのライナーさんの中々個性的な日常風景と それを支える真知子さんの、こちらも負けずに個性的な日々が書かれていきます。私のクラシックワールドにおいて のだめ占有率 が大きい(≒クラシックをそう知らない)せいか、私生活がフツーでなくともそう驚かない(第1章に驚いておきながらこう書く。)、ってな感じに 面白く読み、この本をもとにした新しいキュッヒル像が私の中にできました。(それでいいのかな。。。)