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これどうしようかな・・・どうしようか考えてみます。

「最終講義」

2020-01-08 | _よむ__

「最終講義」 実業之日本社 1997.12 (創業百周年記念出版)

「現代日本を代表する学者16名が万感の想いを込めて語る「最終講義」を、分野を越えて収録。学問への情熱と愛が感動を誘う。実業之日本社創業百年記念出版。」(出版元の内容紹介より。)

記念出版、とのことで それなりの贅沢感がただよう本です。
例えば文字組レイアウト。大きめゆったり。なんなら 6人目に登場の 冲中重雄の誤診率についても読み極められちゃうんじゃないか、そんな気がわき起こってくる読み進め易さ。(結局は読み飛んでますが。)

2人目 西脇順三郎 と 5人目 渡辺一夫 のところの一部には 違う紙質の用紙が使われている。
西脇さんのは 詩 という形態なのでそうなっているのかな。
渡辺さんの最終講義名は 「ラブレー考(Rabelaesiana) 第28講/29講」。その時に配布されたと思われるプリント28と29が、写真製版で2ページ(表裏の形で1枚)所収されていて そのせいで違う紙質となっている。

Rabelaesiana XXVIII      Fevrier 1962
Rabelaesiana XXIX (Fin) Fevrier 1962

丁寧にも美しい 手書きのガリバン刷りのプリント2枚。その講義に出席していた人が保管していたのかな。

学者16名それぞれの形に 最終講義 は なされていて、
渡辺さんのは 先週から今続いて来週にもその授業はその教室でありそうな、あまりにもさり気ない。
とはいえ、一番最後には さすがに 最終講義 の 雰囲気が現れてくる。

60ページ。
「…大学生の若い学生さんたちに特に申し上げたいことは、これから世の中がどうなるか分かりません。それだけに、めいめいに与えられた使命のようなものは異なるかも知れませんが、決して逸らず、自分がしなければならないことがありましたら、それを完成させるために、切り捨てなければならないことがずいぶんある、あるらしいとお考えになっていただきたい、ということであります。それから、何よりも身体が丈夫でないと駄目ですから、それにも気をつけてください。」

 

 

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