さて問題です。
映画「ハンナ・アーレント」の監督の名は?
いやはや、全然覚えとらん。とにかくそのマルガレーテ・フォン・トロッタ監督のコメディ作品、「ニューヨーク 最高の訳あり物件」(原題「Forget About Nick」)を借りた。(レンタルコーナーの説明に あの「ハンナ・アーレント」の監督の作品です、ってあったので気がつくことができた。あの は 無かったかな。。。)
コメディと括ってしまうには 別の深みというか、広がりのある作品。面白かった。
スチール写真の3人が 銭湯の書割(って言わないかな。富士山絵?)みたいなポスターで その第一印象と実際の演出雰囲気とは ずいぶん違うものに感じた。
ジェイド←元妻←〔ニック〕→元元妻→マリア (原題「Forget About Nick」(^_^)/)
のジェイドとマリアの二人に ニューヨークはマンハッタンの超高級アパートメントが一軒、慰謝料のような形で存在している。(ニックの気持ちが 他の若くて美しい人の方にいってしまったのだ。)それでは 二人でなかよく半分こってな訳にはなかなかいかない。ジェイドは マリアからニックを略奪して結婚している(していた)し そのマリアがニックとの契約で家の権利の半分は自分の物だと主張してその広ーいアパートメントに転がり込んできたわけで、すぐさま あれやこれやのバトル勃発。。。
あらすじ書いてみると コメディ要素しか浮かばないような形になってしまったが、「40歳の時にニックに捨てられ、故郷のドイツで暮らしていた」マリアのキャリア絡みに インゲボルク・バッハマンという作家の事が出てきた。
バッハマン、ふー?
その辺りから 水と油のような二人の人生のあらゆるテーマが 見ているこちら側に切っ先も鋭く迫ってきたのでした。
「自分の人生を生きていく」、
生きていく
人生を生きていく
自分の人生を生きていく。
この言葉のようにがっしりと進んでいくのって ホントに大変。
コメディ映画の中に その大変さが しっかり詰められていた。