蝶々がヒラヒラ飛び回っています。大きい蝶々ではなくて小形のやや茶褐色の蝶です。
彼が此処へ来てひらひら飛び回らなくたって、どうということもないのでしょうが、今日はどうしたことか、此処へ来て飛び回っていてくれるのが、わたしを嬉しくさせています。
此処は豊かな世界です。蝶々が飛び回る世界です。
それは、飛び回らない世界を想像してみれば合点がいきます。彼らはみんなしてわたしたちの世界をより豊かにしてくれようとしてそうしているのです。
8月3日。わたしはそういうように理解をしてみました。そうではないかもしれません。夕方の5時を回っています。日がそろそろ西へ傾いて行きます。