人生は料理だ。いろいろに料理しておいしくいただく。材料は豊富だ。事欠かない。
美味しく頂いた方が勝ち。勝ち負けはないだろうけど。一人勝ちする。
今日は雨の日。雨を料理に加えて煮込んで、お爺さんがにたにたする。にやりにやりする。
人生は料理だ。いろいろに料理しておいしくいただく。材料は豊富だ。事欠かない。
美味しく頂いた方が勝ち。勝ち負けはないだろうけど。一人勝ちする。
今日は雨の日。雨を料理に加えて煮込んで、お爺さんがにたにたする。にやりにやりする。
鬼百合へ走る青鬼百匹の頬に花粉の赤い夕焼け 山鳩暮風
☆
選者は見向いてもくれなかったようだ。捨てられた我が作品。作者の僕が見えた情景が、目に浮かばなかったのだろう。しようがないな、僕は僕の世界の住人。選者様とは境界すら接していないようだ。・・・と負け犬の遠吠え。
☆
夏は鬼百合が咲く。炎天下に赫々として咲く。花弁が反り返る。そこへ斑点がぽつりぽつり集まる。雄花雌花が外へ突き出している。茎が高い。葉っぱがごっつい。山里にはよく似合う。第一にその素朴なところが僕は好きだ。にじり寄って行く。
☆
想像をたくましくする。百匹の青鬼達が集まって来ている。みんなこの花が好きなのだ。走り寄って行く。花粉を頬にくっつけている。それが一人一人の頬にある。小さな夕焼けに見えている。野の花の鬼百合。異界の住人の青鬼たち。昼間、ここは戯れに来る鬼さんたちで賑わっている。
☆
ま、文学作品なんてどうせ空想世界。それもこれも、おもしろくして見ていればいいんだ。
鬼百合へ走る青鬼百匹の頬に花粉の赤い夕焼け 山鳩暮風
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選者は見向いてもくれなかったようだ。捨てられた我が作品。作者の僕が見えた情景が、目に浮かばなかったのだろう。しようがないな、僕は僕の世界の住人。選者様とは境界すら接していないようだ。・・・と負け犬の遠吠え。
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夏は鬼百合が咲く。炎天下に赫々として咲く。花弁が反り返る。そこへ斑点がぽつりぽつり集まる。雄花雌花が外へ突き出している。茎が高い。葉っぱがごっつい。山里にはよく似合う。第一にその素朴なところが僕は好きだ。にじり寄って行く。
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想像をたくましくする。百匹の青鬼達が集まって来ている。みんなこの花が好きなのだ。走り寄って行く。花粉を頬にくっつけている。それが一人一人の頬にある。小さな夕焼けに見えている。野の花の鬼百合。異界の住人の青鬼たち。昼間、ここは戯れに来る鬼さんたちで賑わっている。
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ま、文学作品なんてどうせ空想世界。それもこれも、おもしろくして見ていればいいんだ。
蜘蛛の子とふたりいました夜もすがら 山鳩暮風
☆
これもあえなく落選していた句。俳句になっていないんだろうか。
☆
部屋の中に蜘蛛の子がいる。生まれて間もないのだろう、きっと。
なかなか出て行かない。仕方がない。朝まで付き合うことにする。
☆
嫌な奴にはしたくない。邪魔にはならない。仲良くする。ときおり近寄って来る。声を掛ける。
☆
他には誰もいない。だから、「ふたり」の間柄になる。
☆
どのみち、いつも一人でいるばかり。相手もしてもらえない。好きだと言ってくれる人は異界にしかいない。
我も亦幽谷に棲む木の葉木菟 山鳩暮風
☆
僕の落選の句。選者には見向きもされなかったのだろう。
☆
木の葉木菟(このはずく)はフクロウ。夏鳥。
体長が20cmほど。日本に棲むフクロウ類の中では最小らしい。
図鑑によれば、身体全体が淡黄褐色で、頭上に耳羽がある。夜間に「ぶっぽうそう」と鳴く。冬になると南へと渡って行く。
☆
誰もが寝静まった夜中に、近くの日の隈山からこの声が聞こえて来る。重奏低音だ。寂しくなる。
☆
人間の僕はこの通りには鳴けないが、その代わり、淋しい淋しいと声を上げて泣く。なんだか、お前も木菟(ずく)じゃないか、と思ってみる。深山幽谷のこの山里は、フクロウにも人間にも寂しいところだ。
見えないがパワーが目蓋を開かせる 山鳩暮風
☆
朝、目覚める。目蓋が開く。ものが見える。生きているんだ、と思う。
この目蓋を開かせたのは? わたしだったのか? わたし以上のパワーだったのか? 気になる。
わたしが直接の力を貸したかもしれないが、そのわたしの力を押した見えないパワーが加わって初めて可能だったのではないか?
☆
そう思ったら、その見えないパワー、宇宙を宇宙たらしめているパワーと、ここで直接に出遭ったような感覚になった。
☆
わたしと大いなる宇宙の神秘が繋がっているような感覚になった。
わんわん声を上げて泣きたくなった。
☆
僕の投稿したこの川柳は、しかし、抹殺されて終わった。選者には僕の感覚が届かなかったようだ。届いたとしても、暴投のボールにしか判定できなかったんだろうなあ。