■東京ガスが、安全のためにガス事業法に義務付けられているガスへの付臭措置を初歩的な人為ミスにより怠り、9月18日から19日にかけて、高崎市、前橋市、渋川市にわたる8万2千件のガス利用者に不安全なガスを約1日間供給し続けていた事件で、先日、10月9日に県庁記者クラブで謝罪会見を行いました。ところが東京ガスは、この未不臭ガスの完全復旧宣言を9月19日21時にしておきながら、その陰で、地球温暖化係数の高い生ガスを、周辺住民に内緒で大量に大気中に放出し、周辺住民を不安に陥れ、地球環境に対しても悪影響を及ぼしていたことについては、一言も触れませんでした。
当会と同様に、この問題を追及している地元住民によれば、東京ガスは、安中市野殿にあるバルブステーションに設置した高さ30mの放散塔から約4万立方メートル(東京ガスを取材した新聞報道による)の生ガスを真夜中から翌日の未明にかけて大量に放出させたのに、事前事後に、周辺に住む地元住民に対して一言も広報活動をしていませんでしたが、同様に東京ガスでは、高崎市下小塙のガバナステーションでも大量の生ガスを放散塔ではなく、通常の施設から大気中に放出していたことを、この地元住民への口頭説明や、質問状に対する回答書のなかで明言しました。
高崎市下小塙のガバナステーションは、安中市野殿と異なり、人口密度の高い市街地に位置しています。しかも付近には小学校も隣接しており、こうした状況下でも平然と、しかも事前事後に何も広報活動をしないまま、爆発の危険を伴う可燃性ガスを大量に放出するのですから、東京ガスという組織の無神経ぶりが如実に現れているといえるでしょう。
■地元住民によれば、東京ガスには都合2回にわたって質問状を提出し、それぞれ次の内容の回答書が東京ガスから送られてきたそうです。
*****【1回目の回答書】*****
平成25年10月4日
■■■■様
東京ガス株式会社
群 馬 支 社
平成25年9月20日付貴質問状に対する弊社回答
拝復 中秋の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、平成25年9月20日付貴質問状について、弊社の見解を下記のとおり回答申し上げます。
敬具
記
<貴質問状1について>
ガス導管中の末付臭の都市ガスを、安中バルブステーションの放散塔から上空に放出する作業を行いました。
<貴質問状2・3について>
緊急の場合、二次被害防止のため、ガスを安全に上空に放出することを想定しています。なお、法律上の規制は特にございません。
<貴質問状4・5について>
都市ガスは空気より軽く、放出後は上空に拡散します。そのため、地上でのガス検知は応変ありません。なお、作業を行う際は、安全を確保した上で実施しております。
<貴質問状6について>
未付臭のガスを放散し、その後、付臭したガスを導管に再充填します。
<貴質問状7・8・9について>
緊急時は、各時点においてその状況に応じた広報活動を行うとしています。この度は、緊急かつ迅速な作業が必要であったため、周辺住民の皆さまに十分な事前説明ができなかったことをお詫びいたします。
<貴質問状10について>
事故発生時は、消防・警察へ通報し、付近住民を避難誘導するよう定めています。
<貴質問状11について>
9月19日18時頃から20日午前中にかけて、弊社施設にて緊急作業を行いましたが、作業は無事に終丁しております。
連絡先 総務部
電話 027-322-2523
*****【2回目の回答書】*****
平成25年10月18日(※実際の回答日は同29日)
■■■■様
東京ガス株式会社
群馬支社
平成25年10月6日付のご質問状に対するご回答
拝復 中秋の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
9月19日(木)の夜間における未付臭ガス放散作業に伴う振動・騒音等により、周辺住民の皆さまに多大なご迷惑・ご心配をおかけしましたことについて、深くお詫び申し上げます。
さて、■■様からご恵送いただいた、平成25年10月6日付のご質問状について、10月14日にお宅にお邪魔し直接説明させていただいたところですが、下記のとおり改めて正式にご回答申し上げます。
本書面をもって、本件に関する弊社からの書面による最終的な回答とさせていただきます。今後につきましては、ご不明な点等がございましたら、ご面談あるいは電話に限り説明させていただきます。何卒ご理解、ご了承のほど、よろしくお願い申し上げます。
敬具
記
<ご質問状2について>
放散塔は、緊急時等にガスを大気中に安全に放散する施設です。今回は付臭したガス供給への復旧が早期に必要との認識のもと、放散塔を使用しました。
<ご質問状5について>
放散作業の安全確認ですが、通常のガス工事と同様に、ガス主任技術者の指導のもと、ガス事業法が作成を義務づけている「保安規程」に則って、安全作業で実施しております。また、14日の説明時に■■様からご指摘のあった放散中の着火対策ですが、放散中は計器および目視により常時監視しており、安全に万全を期して作業を実施いたしました。
なお、放散塔は、様々な気象条件下でも安全に放散できるような設備として設計されております。
<ご質問状6について>
未付臭ガスを安中バルブステーションおよび下小端ガバナステーションの2箇所で放散し、導管内圧力を大気圧までさげました。その後、残った未付臭ガスを付臭したガスで押し出して、最終的に付臭したガスに完全に置換しております。
<ご質問状7について>
別の受入基地からの供給(付臭したガスによる供給)に切り替えたことから、9月19日21時に復旧と判断しました。しかしながら、この時点で送出を停止した導管には未付臭ガスが残存しており、ガスの安定供給の観点から、同導管からのガス送出を早期に再開する必要があり、そのために緊急かつ迅速な作業(放散)を行いました。安全に放散するための装置の取り付けなど振動・騒音等を伴う夜間の作業であったにもかかわらず、付近の住民のみなさまには作業のご連絡および完了のご報告ができなかったことについて深くお詫び申し上げます。
<ご質問状8について>
ガス事業法で作成を義務づけられている「保安規程」では、災害発生時等には、各時点においてその状況に応じた広報活動を行うこととされています。夜間作業での振動・騒音等でご心配・ご迷惑をかけたことを考えれば、それに準じた広報活動をすべきだったと深くお詫び申し上げます。
<ご質問状9について>
夜間における工事やガス放散に伴う振動・騒音等により、周辺住民の皆さまにご迷惑・ご心配をおかけすることにつき、安全面ではご心配ないこともあわせて、事前にご説明申し上げるべきでした。事前説明の点につきまして、配慮に欠けたことを深くお詫び申し上げます。
<ご質問状10について>
事故発生時に関係する所轄の消防・警察に連絡するようになっており、連絡先を明確にしています。なお、フローチャートとしてはお示しできるものはありません。
また、緊急時には、消防・警察等と連携をとりながら周辺住民の皆さまに広報します。
<ご質問状11について>
ご指摘のとおり、今後は改善を図ります。
<追加質問について>
周辺住民の皆さまに対する事前説明の点につきましては、今回の件を教訓とし、今後、最善の対応に努めます。
連絡先 総務部 栗原
電 話 027-322-2523
**********
■当会の公開質問状への回答と同様に、東京ガスは、住民のそれぞれの質問ごとに回答することをせずに、いくつかの質問に対して、ひとくくりにして、わざと質問をはぐらかして、回答をしています。東京ガスの情報隠蔽体質を良くあらわしているといえます。
そのため、東京ガスに質問状を送り返事をもらった住民は、自分が質問した内容について、東京ガスがどのように回答したのかがハッキリと分からないため、次のようなQ&Aの対比表の作成を余儀なくされるのです。
当会と同様に、この地元住民の方も次の対比表を作成し、それぞれの質問事項に対して東京ガスがどんな返事をしてきたのかを、確認する作業を強いられたのでした。
*****【東京ガスの回答対比表】*****
9月19日安中バルブステーション緊急工事質問・回答まとめ
■第1回目質問;提出日2013.9.20、回答希望日2013.9.26
◆第1回目回答:回答日2013.10.4
●第2回目質問:提出日2013.10.6、回答希望日2013.10.12
▲第2回目回答:回答日2013.10.29
■質問1:今回の工事はどのようなものなのでしょうか。
◆回答1:ガス導管中の未付臭の都市ガスを、安中バルブステーションの放散塔から上空に放出する作業を行いました。
●再質問1:回答了解しました。
▲再回答1:-
■質問2:今回の放散塔の使用は、あらかじめ想定していたものでしょうか。
◆回答2:緊急の場合、二次被害防止のため、ガスを安全に上空に放出することを想定しています。なお法律上の規制は特にございません。
●再質問2:放散塔は圧力が上昇した場合のみ、使用すると認識しています。今回の使用は明らかに使用方法を逸脱していると思います。緊急時、二次災害防止とお答えになるならば、「緊急時」とは「二次災害防止」とはなんでしょうか。
▲再回答:放散塔は、緊急時等にガスを大気中に放散させる施設です。今回は付臭したガス供給への復旧が早期に必要との認識のもと、放散塔を使用しました。
■質問3:生ガスを放出する場合は法律上の規制はないのでしょうか。
◆回答3:質問2の回答に同じ。
●再質問3:御社が問題ないと言い切るならば、回答了解いたしました。
▲再回答:-
■質問4:無臭のガスを大気に放出する場合、地上のガス検知は必要ないのですか。(都市ガスは空気よりも重いプロパンを含んでいると認識しています)
◆回答4:都市ガスは空気より軽く、放出後は上空に拡散します。そのため、地上でのガス検知は必要ありません。なお、作業を行う際は、安全を確保した上で実施をしております。
●再質問4:大気中に拡散するとの回答了解しました。
▲再回答:-
■質問5:無臭のガスを放出する際の危険性についてリスクアセスメントをしていますか。
◆回答5:質問4の回答に同じ。
●再質問5:質問内容がご理解いただけないようです。今回の工事を行うに当たって、想定される危険があったはずですが、地元住民にも危険はあったはずです。「安全に作業するからそんあことは考えなくても良い」ということでしょうか?もしそう考えているならば、それは「まったく何も考えていない」、行き当たりばったりで作業したと言うことではないでしょうか。工事中にどのような危険があり、どのように対処しようとしたのか、箇条書きで具体的にお教え願いたい。また、当日の気象条件を加味して未不臭ガスの拡散をシミレーションしていますか?していないとすれば、何を持って安全と言い切れるのか、根拠をお教え願いたい。
▲再回答5:放散作業の安全確認ですが、通常のガス工事と同様に、ガス主任技術者の指導の下、ガス事業法が作成を義務付けている「保安規定」に則って、安全作業で実施しております。また、15日の説明時に、ご指摘のあった放散塔の着火対策ですが、放散虫は計器及び目視により常時監視しており、安全に万全を期して作業を実施いたしました。なお、放散塔は、様々な気象条件下でも安全に放散出来るような設備として設計されております。
■質問6:有臭のガスと置換しますが、どのような方法でしょうか。
◆回答6:未付臭のガスを拡散し、その後、付臭したガスを導管に再充填します。
●再質問6:有臭ガスと置換するとのことですが、安中バルブステーションの放散塔で導管内圧力を大気圧にした後に、下小塙で有臭ガスを抜き出したということでしょうか。
▲再回答6:未付臭ガスを安中バルブステーション及び下小塙ガバナステーションの2箇所で放散し、導管内圧力を大気圧までさげました。その後、残った未付臭ガスを付臭したガスで押し出して、最終的に付臭したガスを完全に置換しております。
■質問7:マニュアルには、このような深夜にかる工事に対しては、住民に説明するようになっていますか。
◆回答7:緊急時は各時点においてその状況に応じた広報活動を行うとしています。この度は緊急かつ迅速な作業が必要であったため、周辺住民の皆さまに十分な事前説明ができなかったことをお詫びいたします。
●再質問7:今回の工事が緊急工事であった理由がわかりません。緊急とは、人名に関わることで、営業に関るものではないはずです。まして、21時には安全宣言を出しているにも関わらず、緊急工事なのですか具体的にご説明ください。
▲再回答7:別の受入基地からの供給(付臭したガスによる供給)に切り替えたことから、9月19日21時に復旧と判断しました。しかしながら、この時点送出しを停止した導管には未付臭ガスが残存しており、ガスの安定供給の観点から、同導管からのガス送出を早期に再開する必要があり、そのために緊急かつ迅速な作業(放散)を行いました。安全に放散するための装置のとりつけなど振動・騒音を伴う夜間の作業であったにもかかわらず、付近の住民のみなさまには作業のご連絡および完了のご報告をしなかったことについては深くお詫び申しよげます。
■質問8:マニュアルに記載がないとすればその理由。
◆回答8:質問7の回答に同じ。
●再質問8:住民説明はマニュアルに記載されていると言うことですね。それならば、今回の件はあきらかなマニュアル遵守違反ですね。重大なコンプライアンス違反と考えられますが、御社の考え方を示してください。
▲再回答8:ガス事業法で作成を義務づけられている「保安規定」では、災害発生時等には各時点においてその状況に応じた広報活動を行うこととされています。夜間作業で、振動・騒音等でご心配・ご迷惑をかけたことを考えれば、それに準じた広報活動を行うべきだったと深くお詫び申し上げます。
■質問9:一部の住民にだけ情報を伝えたとのことですが、なぜ一部だけなのですか。
◆回答9:質問7の回答に同じ。
●再質問9:御社の工事担当者によれば、過去にいろいろ問題があった世帯のみ説明したと言うことです。これでは、御社の長期にわたる工事に理解をし、振動・騒音を我慢をして協力してきたものにとっては、とても納得出来ません。事実関係を調査士ご回答ください。工事担当者が独自で判断したとは考えられません。
▲再回答:夜間における工事やガス放散に伴う振動・騒音等により周辺住民の皆さまにご迷惑・ご心配をおかけすることにつき、安全面ではご心配ないこともあわせて、事前にご説明申しあげるべきでした。事前説明の点につきまして、配慮に欠けたことを深くお詫び申し上げます。
■質問10:工事に伴う事故発生時の住民の避難誘導はマニュアル化されていますか。
◆回答10:事故発生時は、消防、警察へ通報し、付近住民を避難誘導するよう定めています。
●再質問10:マニュアルがあると解釈しました。緊急時の連絡体制についてフローチャートでお示しください。
▲再回答10:事故発生時に関係する所轄の消防・警察に連絡するようになっており、連絡先を明確にしています。なお、フローチャートとしてはお示しできるものはありません。また、緊急時には消防・警察と連携をとりながら周辺住民の皆さまに広報します。
■質問11:工事は無事に終了したのでしょうか。
◆回答11:9月19日18時頃から20日午前中にかけて、弊社施設にて緊急作業を行いましたが、作業は無事に終了しております。
●再質問11:工事終了したならば、安全に終了した旨を広報するべき。改善を要望します。
▲再回答11:ご指摘のとおり、今後は改善を図ります。
●追加質問:今後、このような事態があった場合の対応について説明してください。「今後このようなことは起こさない」では納得できません。
▲追加回答:周辺住民の皆さまに対する事前説明の点につきましては、今回の件を教訓とし、今後、最善の対応につとめます。
**********
■東京ガスからの第1回目の回答書には、1度しか「お詫びいたします」の言葉がありませんが、2回目の回答書には、4度も、それも「深くお詫び申し上げます」という言葉が使われています。
最初は上から目線で、そしてマスコミ等に騒がれ出すと、目線の位置が次第に下がり、説明責任を十分果たさないまま、謝罪の言葉を乱発して、その場しのぎをするのです。東京ガスという組織の体質が非常によく、ここにも現れています。
たまたま、10月31日に東京ガスの無責任、無神経の体質を良く示す次の事件の報道がありました。都合の悪いことは、すぐに隠そうとする東京ガスの体質は、福島第一原発事故でいやというほど思い知らされた東京電力の体質と非常に類似していると言えるでしょう。
**********読売新聞 2013年10月31日(木)14時2分配信
東京ガス、ガス漏れ放置…特定せずに工事完了
東京ガスは31日、道路に埋設されているガス管で、同社が発注したガス漏れ修理工事8件について、漏れの箇所を特定できないまま作業を完了させる不正が行われていたと発表した。
問題が見つかったガス管は最大3年間、放置されていたが、ガス漏れによる被害などはないという。
同社社員が一部で不正を指示していたこともわかり、同社は29日、経済産業省に問題を報告した。
発表によると、不正があったのは、神奈川県鎌倉、藤沢市、東京都町田市などで2009年2月から今年8月までに行われたガス管のガス漏れ修理工事。同社の定期検査で微量のガス漏れが確認されたガス管について、受注した施工業者が破損した箇所を特定して修理を行っているが、ガス漏れの箇所を特定できなかった場合は、正常なガス管を修繕したことにして作業を終えていたという。
**********
■この地元住民のかたも、「東京ガスの情報隠蔽体質にはほとほと呆れ果てた」と語っておられ、「やはり外圧でないと聞く耳をもたないようだ」と考えて、次の趣旨で、ガス事業法を司る経済産業省商務流通保安グループの保安課ガス安全室に対して、「東京ガスの今回の行状に関して、行政指導で改善を促すための書状を提出するつもりだ」ということです。
**********
経済産業省商務流通保安グループ
保安課ガス安全室
大本 治康 室長殿
苦情申出
群馬県安中市における東京ガス(株)未付臭の都市ガス大量放出につきまして
拝啓、貴職におかれましては日頃からスの安全行政につきまして努力傾注して頂き感謝申し上げます。
さて、ご承知のことと存じますが、東京ガス(株)群馬支社において、未付臭ガスを一般家庭に供給する事故がありました。その際に不要となった未付臭ガスを私が住居する敷地の隣にある「安中バルブステーション」において、放散塔から大量に放出廃棄したことが判明致しました。
(高崎市の小学校が隣接する人口密集地でもガスを大量放出したとの回答も受けております)
しかしながら、このような重大な放出作業を行うにあたって、住民にはなんの説明もなく、深夜においてもクレーンなどの重機を用いて作業を行いました。このような場合、万一に備えて住民への広報および不測の事態に備えて緊急用具などを準備するものと思いますが、全くそのような配慮が見られません。また、放出工事終了後も住民に説明もなく、健康状態を調査するなどもありません。問題点を東京ガスに対して行いましたが、個人ではなかなか力がおよびません。
つきましては以下のことを国民のガスの安全を司る貴職から東京ガス(株)に対して、何らかのご指導、アドバイスをお願いできないかと切望しております。
1.緊急の立ち入り検査、および結果の公表。
2.東京ガス(株)の回答では保安規定に住民への広報活動を消防・警察と連携して行うとしていますので、それを盛り込んだ文書が存在し、記載され改訂されているか確認。
3.本来災害時に使用するはずの放散塔等から、今回のようにガス事業者が大量の未付臭ガスを近隣住民に事前通告や事後報告もしないまま二度と安易に排出できないようにするため、ガス事業法の第7節の災害防止命令の項に準じて、「ガス事業者がガス導管施設を設置した地元との間に災害防止協定を締結することを義務付ける」ようアドバイス。同様に、群馬県または安中市と条例でガス保安規定を作成するようアドバイス。
4.都市ガス(未付臭ガス)を大量に放出する場合のガイドラインの策定及びご指導。
以上、お手数をお掛けしますが、なにとぞ、今後の住民の不安を解消する為にもよろしくお願い致します。
敬具
添付資料
質問状複写(一葉)、 東京ガス(株)回答複写(一葉)、 再質問状複写(二葉)、 東京ガス(株)再回答複写(二葉)、 質問回答対比表(四葉)
**********
■今回の未不臭ガス大量放出事件の再発防止のために、通商産業省にはぜひ東京ガスに強く行政指導を行い、温室効果ガスとしての天然ガスの取扱いを念頭に、きちんとガスの放出についてルール作りをしてもらいたいと思います。さもないと、東電と同じように東京ガスも親方日の丸意識が抜けず、住民に対して上から目線の態度がいつまでたっても改善されないからです。
【ひらく会情報部・東京ガス未不臭ガス大量放出問題調査班】
当会と同様に、この問題を追及している地元住民によれば、東京ガスは、安中市野殿にあるバルブステーションに設置した高さ30mの放散塔から約4万立方メートル(東京ガスを取材した新聞報道による)の生ガスを真夜中から翌日の未明にかけて大量に放出させたのに、事前事後に、周辺に住む地元住民に対して一言も広報活動をしていませんでしたが、同様に東京ガスでは、高崎市下小塙のガバナステーションでも大量の生ガスを放散塔ではなく、通常の施設から大気中に放出していたことを、この地元住民への口頭説明や、質問状に対する回答書のなかで明言しました。
高崎市下小塙のガバナステーションは、安中市野殿と異なり、人口密度の高い市街地に位置しています。しかも付近には小学校も隣接しており、こうした状況下でも平然と、しかも事前事後に何も広報活動をしないまま、爆発の危険を伴う可燃性ガスを大量に放出するのですから、東京ガスという組織の無神経ぶりが如実に現れているといえるでしょう。
■地元住民によれば、東京ガスには都合2回にわたって質問状を提出し、それぞれ次の内容の回答書が東京ガスから送られてきたそうです。
*****【1回目の回答書】*****
平成25年10月4日
■■■■様
東京ガス株式会社
群 馬 支 社
平成25年9月20日付貴質問状に対する弊社回答
拝復 中秋の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、平成25年9月20日付貴質問状について、弊社の見解を下記のとおり回答申し上げます。
敬具
記
<貴質問状1について>
ガス導管中の末付臭の都市ガスを、安中バルブステーションの放散塔から上空に放出する作業を行いました。
<貴質問状2・3について>
緊急の場合、二次被害防止のため、ガスを安全に上空に放出することを想定しています。なお、法律上の規制は特にございません。
<貴質問状4・5について>
都市ガスは空気より軽く、放出後は上空に拡散します。そのため、地上でのガス検知は応変ありません。なお、作業を行う際は、安全を確保した上で実施しております。
<貴質問状6について>
未付臭のガスを放散し、その後、付臭したガスを導管に再充填します。
<貴質問状7・8・9について>
緊急時は、各時点においてその状況に応じた広報活動を行うとしています。この度は、緊急かつ迅速な作業が必要であったため、周辺住民の皆さまに十分な事前説明ができなかったことをお詫びいたします。
<貴質問状10について>
事故発生時は、消防・警察へ通報し、付近住民を避難誘導するよう定めています。
<貴質問状11について>
9月19日18時頃から20日午前中にかけて、弊社施設にて緊急作業を行いましたが、作業は無事に終丁しております。
連絡先 総務部
電話 027-322-2523
*****【2回目の回答書】*****
平成25年10月18日(※実際の回答日は同29日)
■■■■様
東京ガス株式会社
群馬支社
平成25年10月6日付のご質問状に対するご回答
拝復 中秋の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
9月19日(木)の夜間における未付臭ガス放散作業に伴う振動・騒音等により、周辺住民の皆さまに多大なご迷惑・ご心配をおかけしましたことについて、深くお詫び申し上げます。
さて、■■様からご恵送いただいた、平成25年10月6日付のご質問状について、10月14日にお宅にお邪魔し直接説明させていただいたところですが、下記のとおり改めて正式にご回答申し上げます。
本書面をもって、本件に関する弊社からの書面による最終的な回答とさせていただきます。今後につきましては、ご不明な点等がございましたら、ご面談あるいは電話に限り説明させていただきます。何卒ご理解、ご了承のほど、よろしくお願い申し上げます。
敬具
記
<ご質問状2について>
放散塔は、緊急時等にガスを大気中に安全に放散する施設です。今回は付臭したガス供給への復旧が早期に必要との認識のもと、放散塔を使用しました。
<ご質問状5について>
放散作業の安全確認ですが、通常のガス工事と同様に、ガス主任技術者の指導のもと、ガス事業法が作成を義務づけている「保安規程」に則って、安全作業で実施しております。また、14日の説明時に■■様からご指摘のあった放散中の着火対策ですが、放散中は計器および目視により常時監視しており、安全に万全を期して作業を実施いたしました。
なお、放散塔は、様々な気象条件下でも安全に放散できるような設備として設計されております。
<ご質問状6について>
未付臭ガスを安中バルブステーションおよび下小端ガバナステーションの2箇所で放散し、導管内圧力を大気圧までさげました。その後、残った未付臭ガスを付臭したガスで押し出して、最終的に付臭したガスに完全に置換しております。
<ご質問状7について>
別の受入基地からの供給(付臭したガスによる供給)に切り替えたことから、9月19日21時に復旧と判断しました。しかしながら、この時点で送出を停止した導管には未付臭ガスが残存しており、ガスの安定供給の観点から、同導管からのガス送出を早期に再開する必要があり、そのために緊急かつ迅速な作業(放散)を行いました。安全に放散するための装置の取り付けなど振動・騒音等を伴う夜間の作業であったにもかかわらず、付近の住民のみなさまには作業のご連絡および完了のご報告ができなかったことについて深くお詫び申し上げます。
<ご質問状8について>
ガス事業法で作成を義務づけられている「保安規程」では、災害発生時等には、各時点においてその状況に応じた広報活動を行うこととされています。夜間作業での振動・騒音等でご心配・ご迷惑をかけたことを考えれば、それに準じた広報活動をすべきだったと深くお詫び申し上げます。
<ご質問状9について>
夜間における工事やガス放散に伴う振動・騒音等により、周辺住民の皆さまにご迷惑・ご心配をおかけすることにつき、安全面ではご心配ないこともあわせて、事前にご説明申し上げるべきでした。事前説明の点につきまして、配慮に欠けたことを深くお詫び申し上げます。
<ご質問状10について>
事故発生時に関係する所轄の消防・警察に連絡するようになっており、連絡先を明確にしています。なお、フローチャートとしてはお示しできるものはありません。
また、緊急時には、消防・警察等と連携をとりながら周辺住民の皆さまに広報します。
<ご質問状11について>
ご指摘のとおり、今後は改善を図ります。
<追加質問について>
周辺住民の皆さまに対する事前説明の点につきましては、今回の件を教訓とし、今後、最善の対応に努めます。
連絡先 総務部 栗原
電 話 027-322-2523
**********
■当会の公開質問状への回答と同様に、東京ガスは、住民のそれぞれの質問ごとに回答することをせずに、いくつかの質問に対して、ひとくくりにして、わざと質問をはぐらかして、回答をしています。東京ガスの情報隠蔽体質を良くあらわしているといえます。
そのため、東京ガスに質問状を送り返事をもらった住民は、自分が質問した内容について、東京ガスがどのように回答したのかがハッキリと分からないため、次のようなQ&Aの対比表の作成を余儀なくされるのです。
当会と同様に、この地元住民の方も次の対比表を作成し、それぞれの質問事項に対して東京ガスがどんな返事をしてきたのかを、確認する作業を強いられたのでした。
*****【東京ガスの回答対比表】*****
9月19日安中バルブステーション緊急工事質問・回答まとめ
■第1回目質問;提出日2013.9.20、回答希望日2013.9.26
◆第1回目回答:回答日2013.10.4
●第2回目質問:提出日2013.10.6、回答希望日2013.10.12
▲第2回目回答:回答日2013.10.29
■質問1:今回の工事はどのようなものなのでしょうか。
◆回答1:ガス導管中の未付臭の都市ガスを、安中バルブステーションの放散塔から上空に放出する作業を行いました。
●再質問1:回答了解しました。
▲再回答1:-
■質問2:今回の放散塔の使用は、あらかじめ想定していたものでしょうか。
◆回答2:緊急の場合、二次被害防止のため、ガスを安全に上空に放出することを想定しています。なお法律上の規制は特にございません。
●再質問2:放散塔は圧力が上昇した場合のみ、使用すると認識しています。今回の使用は明らかに使用方法を逸脱していると思います。緊急時、二次災害防止とお答えになるならば、「緊急時」とは「二次災害防止」とはなんでしょうか。
▲再回答:放散塔は、緊急時等にガスを大気中に放散させる施設です。今回は付臭したガス供給への復旧が早期に必要との認識のもと、放散塔を使用しました。
■質問3:生ガスを放出する場合は法律上の規制はないのでしょうか。
◆回答3:質問2の回答に同じ。
●再質問3:御社が問題ないと言い切るならば、回答了解いたしました。
▲再回答:-
■質問4:無臭のガスを大気に放出する場合、地上のガス検知は必要ないのですか。(都市ガスは空気よりも重いプロパンを含んでいると認識しています)
◆回答4:都市ガスは空気より軽く、放出後は上空に拡散します。そのため、地上でのガス検知は必要ありません。なお、作業を行う際は、安全を確保した上で実施をしております。
●再質問4:大気中に拡散するとの回答了解しました。
▲再回答:-
■質問5:無臭のガスを放出する際の危険性についてリスクアセスメントをしていますか。
◆回答5:質問4の回答に同じ。
●再質問5:質問内容がご理解いただけないようです。今回の工事を行うに当たって、想定される危険があったはずですが、地元住民にも危険はあったはずです。「安全に作業するからそんあことは考えなくても良い」ということでしょうか?もしそう考えているならば、それは「まったく何も考えていない」、行き当たりばったりで作業したと言うことではないでしょうか。工事中にどのような危険があり、どのように対処しようとしたのか、箇条書きで具体的にお教え願いたい。また、当日の気象条件を加味して未不臭ガスの拡散をシミレーションしていますか?していないとすれば、何を持って安全と言い切れるのか、根拠をお教え願いたい。
▲再回答5:放散作業の安全確認ですが、通常のガス工事と同様に、ガス主任技術者の指導の下、ガス事業法が作成を義務付けている「保安規定」に則って、安全作業で実施しております。また、15日の説明時に、ご指摘のあった放散塔の着火対策ですが、放散虫は計器及び目視により常時監視しており、安全に万全を期して作業を実施いたしました。なお、放散塔は、様々な気象条件下でも安全に放散出来るような設備として設計されております。
■質問6:有臭のガスと置換しますが、どのような方法でしょうか。
◆回答6:未付臭のガスを拡散し、その後、付臭したガスを導管に再充填します。
●再質問6:有臭ガスと置換するとのことですが、安中バルブステーションの放散塔で導管内圧力を大気圧にした後に、下小塙で有臭ガスを抜き出したということでしょうか。
▲再回答6:未付臭ガスを安中バルブステーション及び下小塙ガバナステーションの2箇所で放散し、導管内圧力を大気圧までさげました。その後、残った未付臭ガスを付臭したガスで押し出して、最終的に付臭したガスを完全に置換しております。
■質問7:マニュアルには、このような深夜にかる工事に対しては、住民に説明するようになっていますか。
◆回答7:緊急時は各時点においてその状況に応じた広報活動を行うとしています。この度は緊急かつ迅速な作業が必要であったため、周辺住民の皆さまに十分な事前説明ができなかったことをお詫びいたします。
●再質問7:今回の工事が緊急工事であった理由がわかりません。緊急とは、人名に関わることで、営業に関るものではないはずです。まして、21時には安全宣言を出しているにも関わらず、緊急工事なのですか具体的にご説明ください。
▲再回答7:別の受入基地からの供給(付臭したガスによる供給)に切り替えたことから、9月19日21時に復旧と判断しました。しかしながら、この時点送出しを停止した導管には未付臭ガスが残存しており、ガスの安定供給の観点から、同導管からのガス送出を早期に再開する必要があり、そのために緊急かつ迅速な作業(放散)を行いました。安全に放散するための装置のとりつけなど振動・騒音を伴う夜間の作業であったにもかかわらず、付近の住民のみなさまには作業のご連絡および完了のご報告をしなかったことについては深くお詫び申しよげます。
■質問8:マニュアルに記載がないとすればその理由。
◆回答8:質問7の回答に同じ。
●再質問8:住民説明はマニュアルに記載されていると言うことですね。それならば、今回の件はあきらかなマニュアル遵守違反ですね。重大なコンプライアンス違反と考えられますが、御社の考え方を示してください。
▲再回答8:ガス事業法で作成を義務づけられている「保安規定」では、災害発生時等には各時点においてその状況に応じた広報活動を行うこととされています。夜間作業で、振動・騒音等でご心配・ご迷惑をかけたことを考えれば、それに準じた広報活動を行うべきだったと深くお詫び申し上げます。
■質問9:一部の住民にだけ情報を伝えたとのことですが、なぜ一部だけなのですか。
◆回答9:質問7の回答に同じ。
●再質問9:御社の工事担当者によれば、過去にいろいろ問題があった世帯のみ説明したと言うことです。これでは、御社の長期にわたる工事に理解をし、振動・騒音を我慢をして協力してきたものにとっては、とても納得出来ません。事実関係を調査士ご回答ください。工事担当者が独自で判断したとは考えられません。
▲再回答:夜間における工事やガス放散に伴う振動・騒音等により周辺住民の皆さまにご迷惑・ご心配をおかけすることにつき、安全面ではご心配ないこともあわせて、事前にご説明申しあげるべきでした。事前説明の点につきまして、配慮に欠けたことを深くお詫び申し上げます。
■質問10:工事に伴う事故発生時の住民の避難誘導はマニュアル化されていますか。
◆回答10:事故発生時は、消防、警察へ通報し、付近住民を避難誘導するよう定めています。
●再質問10:マニュアルがあると解釈しました。緊急時の連絡体制についてフローチャートでお示しください。
▲再回答10:事故発生時に関係する所轄の消防・警察に連絡するようになっており、連絡先を明確にしています。なお、フローチャートとしてはお示しできるものはありません。また、緊急時には消防・警察と連携をとりながら周辺住民の皆さまに広報します。
■質問11:工事は無事に終了したのでしょうか。
◆回答11:9月19日18時頃から20日午前中にかけて、弊社施設にて緊急作業を行いましたが、作業は無事に終了しております。
●再質問11:工事終了したならば、安全に終了した旨を広報するべき。改善を要望します。
▲再回答11:ご指摘のとおり、今後は改善を図ります。
●追加質問:今後、このような事態があった場合の対応について説明してください。「今後このようなことは起こさない」では納得できません。
▲追加回答:周辺住民の皆さまに対する事前説明の点につきましては、今回の件を教訓とし、今後、最善の対応につとめます。
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■東京ガスからの第1回目の回答書には、1度しか「お詫びいたします」の言葉がありませんが、2回目の回答書には、4度も、それも「深くお詫び申し上げます」という言葉が使われています。
最初は上から目線で、そしてマスコミ等に騒がれ出すと、目線の位置が次第に下がり、説明責任を十分果たさないまま、謝罪の言葉を乱発して、その場しのぎをするのです。東京ガスという組織の体質が非常によく、ここにも現れています。
たまたま、10月31日に東京ガスの無責任、無神経の体質を良く示す次の事件の報道がありました。都合の悪いことは、すぐに隠そうとする東京ガスの体質は、福島第一原発事故でいやというほど思い知らされた東京電力の体質と非常に類似していると言えるでしょう。
**********読売新聞 2013年10月31日(木)14時2分配信
東京ガス、ガス漏れ放置…特定せずに工事完了
東京ガスは31日、道路に埋設されているガス管で、同社が発注したガス漏れ修理工事8件について、漏れの箇所を特定できないまま作業を完了させる不正が行われていたと発表した。
問題が見つかったガス管は最大3年間、放置されていたが、ガス漏れによる被害などはないという。
同社社員が一部で不正を指示していたこともわかり、同社は29日、経済産業省に問題を報告した。
発表によると、不正があったのは、神奈川県鎌倉、藤沢市、東京都町田市などで2009年2月から今年8月までに行われたガス管のガス漏れ修理工事。同社の定期検査で微量のガス漏れが確認されたガス管について、受注した施工業者が破損した箇所を特定して修理を行っているが、ガス漏れの箇所を特定できなかった場合は、正常なガス管を修繕したことにして作業を終えていたという。
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■この地元住民のかたも、「東京ガスの情報隠蔽体質にはほとほと呆れ果てた」と語っておられ、「やはり外圧でないと聞く耳をもたないようだ」と考えて、次の趣旨で、ガス事業法を司る経済産業省商務流通保安グループの保安課ガス安全室に対して、「東京ガスの今回の行状に関して、行政指導で改善を促すための書状を提出するつもりだ」ということです。
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経済産業省商務流通保安グループ
保安課ガス安全室
大本 治康 室長殿
苦情申出
群馬県安中市における東京ガス(株)未付臭の都市ガス大量放出につきまして
拝啓、貴職におかれましては日頃からスの安全行政につきまして努力傾注して頂き感謝申し上げます。
さて、ご承知のことと存じますが、東京ガス(株)群馬支社において、未付臭ガスを一般家庭に供給する事故がありました。その際に不要となった未付臭ガスを私が住居する敷地の隣にある「安中バルブステーション」において、放散塔から大量に放出廃棄したことが判明致しました。
(高崎市の小学校が隣接する人口密集地でもガスを大量放出したとの回答も受けております)
しかしながら、このような重大な放出作業を行うにあたって、住民にはなんの説明もなく、深夜においてもクレーンなどの重機を用いて作業を行いました。このような場合、万一に備えて住民への広報および不測の事態に備えて緊急用具などを準備するものと思いますが、全くそのような配慮が見られません。また、放出工事終了後も住民に説明もなく、健康状態を調査するなどもありません。問題点を東京ガスに対して行いましたが、個人ではなかなか力がおよびません。
つきましては以下のことを国民のガスの安全を司る貴職から東京ガス(株)に対して、何らかのご指導、アドバイスをお願いできないかと切望しております。
1.緊急の立ち入り検査、および結果の公表。
2.東京ガス(株)の回答では保安規定に住民への広報活動を消防・警察と連携して行うとしていますので、それを盛り込んだ文書が存在し、記載され改訂されているか確認。
3.本来災害時に使用するはずの放散塔等から、今回のようにガス事業者が大量の未付臭ガスを近隣住民に事前通告や事後報告もしないまま二度と安易に排出できないようにするため、ガス事業法の第7節の災害防止命令の項に準じて、「ガス事業者がガス導管施設を設置した地元との間に災害防止協定を締結することを義務付ける」ようアドバイス。同様に、群馬県または安中市と条例でガス保安規定を作成するようアドバイス。
4.都市ガス(未付臭ガス)を大量に放出する場合のガイドラインの策定及びご指導。
以上、お手数をお掛けしますが、なにとぞ、今後の住民の不安を解消する為にもよろしくお願い致します。
敬具
添付資料
質問状複写(一葉)、 東京ガス(株)回答複写(一葉)、 再質問状複写(二葉)、 東京ガス(株)再回答複写(二葉)、 質問回答対比表(四葉)
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■今回の未不臭ガス大量放出事件の再発防止のために、通商産業省にはぜひ東京ガスに強く行政指導を行い、温室効果ガスとしての天然ガスの取扱いを念頭に、きちんとガスの放出についてルール作りをしてもらいたいと思います。さもないと、東電と同じように東京ガスも親方日の丸意識が抜けず、住民に対して上から目線の態度がいつまでたっても改善されないからです。
【ひらく会情報部・東京ガス未不臭ガス大量放出問題調査班】