ザッ、ザッ、ザッ、ザッ・・・・
ボクが雪を踏みしめる音を警戒して、岸辺のカモたちは川の中央へスーーッと移動した。
ゆっくりくつろいでいるところを騒がしたようで、物凄い迷惑かけた気がしてくるぜ。
ここにきて内川の”カモ密度”が高くなってきた感じがする。
冷たい季節風が吹き付ける水面でこそ、カモたちは生き生きしているように見える。
この時季特有のいぶし銀の様な色彩に浮かぶオメダヂは、凛々しくてかっこええなあ。
昨日の雨で雪は解けたと思い、一か八かで赤川堤に来てみました。
雪国の人なら、所々黒っぽいグランドの雪面の様子で、今の気温がどれくらいか分かるはず。
そう、氷点下までは行かない、二度前後かな・・・でも、北西の風がまあまあ強いっすよ。
よろよろ千鳥足のように残る足跡は、さっき走ったばかりの往路でのボクの足跡。
雪道はいい具合に力が抜けて、気負うことなくゆっくり走れるのがいい。
例えるなら、練習着に着替えた直後、グランドに出て走り出す時のテンポとスピードかな。
ただ折り返した後は、季節風を正面からまともに喰らい、更にスピードが落ちた。
不敵な笑みを浮かべ、せめてテンポは落とすまいと強く腕を振り振り走るジジイひとり。
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