ユリの木の汚れた葉っぱ

　明るい青空をバックにしてユリの木の葉っぱが見える位置に立つと、　葉脈が透けて見えます。　しかし写真のなかの左側の葉っぱは葉脈が黒く見え、右側のそれは薄い黄緑色に見えてますね。

　毎日の様にこの樹の下を通りかかる僕にはその理由が分かります。　６月初旬に盛んに樹液を吹き出していた葉っぱが汚れているのです。　その後の空梅雨気味の天候では駐車場の車の窓ガラスにも大気中の塵埃が薄く積もる時がありました。　そんな時にはユリの木の葉っぱにも汚れ物質が降り積もった事でしょう。　葉の葉脈に沿って吹き出していた”べたつく甘い樹液”は接着剤代わりになってそれをくっつけてしまったと言う訳です。

　もう一方の汚れのない葉は他の葉が盛んに樹液を出していた頃には未だ幼くて小さな葉っぱだったために、　樹液を出すことが無かったた。　それで同じように降り積もった塵埃を接着固定することなく、　「雨降りの日には洗い流す事が出来て、綺麗な表面を維持出来ていたのだ」　そう思っています。

　しかし、汚れた方の葉っぱは呼吸するのに苦しく無いのかな？　気孔は大半は葉脈から離れた場所にあって、問題は無いのだろうか？