LED電球に組み込まれているLEDチップを別の目的(*1)に流用したいと考えて、 ダイソーの店舗で販売されているLED電球(40W相当 電球色)を解体し、 ついでに電球内部に組み込まれた回路の調査も行った。
1. グローブ部分の取り除き
子供の頃からの思い込みでグローブ部分はガラスで出来て居るものと思い込んでいた。 だから最初は紙コップの中に電球を入れて、 グローブ部分をハンマーで叩き壊す動作を試したのだが・・・ 電球は割れずにハンマーが反発で跳ね返って来た。 指先で「ピンピン」と爪弾いて見た所、 音がガラスのそれでは無くて、 硬いプラスチックからのものと判りました。 そこで太めの鉄線をガスコンロで赤熱して、 グローブ部分の下部に押し当て、 グローブの根本全周を溶融切断しました。 こうしてグローブを外して内部にLEDが並んだ回路基盤の様子を撮影したのがTop写真です。
2. 内蔵ユニットの分解
左上:グローブ、 右上: LED基板
左下:グローブ基部、 右下: 口金ユニット
2.1 LED基板
7個のLEDチップが組み込まれた円形・白色の回路基板は口金方向から伸びた2本のプラスチック支柱にネジで固定されていました。 円形プリント基板のベースはアルミ板でした。 基板上に取り付けられたLEDや定電流制御チップ、 抵抗等からの放熱を考えての事と想います。 回路基板の厚みは1mm でした。
2.2 グローブ基部/補強アルミ円盤
LEDが載った基板のの背後に接する位置には同じくアルミ板の円板が配置されて居ますが、 その板厚は 2mm と丈夫な物です。 そしてその円形のアルミ板は プラスチック製のグローブ基部にはめ込み接着されており、 グローブの球形の形状を強固に保持する役目を果たすと共に、 LED搭載基板とネジで共締めされる形で接触することで放熱面での役割も担っていると考える。
2.3 口金ユニット/整流ユニット
口金内部にはAC100Vをそのまま整流・平滑する回路基板が組み込まれており、 その基板からは2本のコネクターピンが突き出していて、 そのピンがLED基板のコネクター[J1] に挿入接続される。
3. 回路調査
全体の回路がどの様になっているか? LEDチップの電気的特性は如何なる物か調査した。
3-1. 全体回路
LED電球 40W相当電球色 回路図
この回路は百均・ダイソーで購入(300円)のLED電球 40W相当電球色を分解して描いた回路図です。 同様な事をやって居る方のブログを拝見した所、 その方は60W電球を分解されていましたが、 LEDの数が3個増えて10個になっているだけの違いの様に見受けられました。
3-2. LEDチップ 順方向降下電圧 17.7V
電球色をうたう本LED電球に内蔵されたLEDチップ、 内部回路の各部の電圧をチェック出来る状態で通電測定した結果ですが、
順方向降下電圧/1チップ = 17.7 V でした。
普通なら白色LEDの順方向降下電圧は2.5~3V程度です。 1チップの中に複数の素子が縦続接続されていると考えられます。 そこでチップ表面の塗膜(オレンジがかった黄色)をカッターナイフで削り落としてみました。
やはり6個分のLEDダイオードのパターンが見て取れました。 納得です。
LED 内部構造 チップ表面塗膜を削り落とし
顕微鏡モードで撮影
塗膜を除去した現場の様子
LED基板 グローブ基部に取り付いた状態
3-3. LED 駆動電流 30mA
回路図上の R1//R2 (9Ω)の両端電圧を測定して間接的に駆動電流を推定しました。 33mA です。 なお、 この電流は定電流駆動されていると推定されるのですが、 通電直後としばらく時間経過した後での数値に10%程度の変化が生じました。 回路を構成する部品の温度変化によるものと考えられますが、 本当の事は判りません。 何しろ、 定電流制御チップ等の部品のデーターシートが入手出来ていませんから。
定電流制御? IC:90038
(*1) LED流用の可否について、
実は今年の2月、 雪の結晶撮影装置の環境を白熱電球の光源で照明としたところ、 ガラス板上の雪の結晶の良否をスクリーニングする作業が容易に(見えやすく)なったと感じたのでした。 それで作業に使っていた白色LEDライトを電球色LEDに交換してみたらどうか? と考える様になりました。 それは秋葉原辺りに出かけて個別チップを購入すれば実現するでしょうが、 近所の百均で入手したものが使えればそれに越したことは無い。 そう考えての今回の解体調査でしたが、 順方向降下電圧が17Vものチップを撮影装置で使用中の10Vバッテリーではそのまま使用出来ません、 昇電圧回路が必要です。これからどうするか? 暫く考えます。
1. グローブ部分の取り除き
子供の頃からの思い込みでグローブ部分はガラスで出来て居るものと思い込んでいた。 だから最初は紙コップの中に電球を入れて、 グローブ部分をハンマーで叩き壊す動作を試したのだが・・・ 電球は割れずにハンマーが反発で跳ね返って来た。 指先で「ピンピン」と爪弾いて見た所、 音がガラスのそれでは無くて、 硬いプラスチックからのものと判りました。 そこで太めの鉄線をガスコンロで赤熱して、 グローブ部分の下部に押し当て、 グローブの根本全周を溶融切断しました。 こうしてグローブを外して内部にLEDが並んだ回路基盤の様子を撮影したのがTop写真です。
2. 内蔵ユニットの分解
左上:グローブ、 右上: LED基板
左下:グローブ基部、 右下: 口金ユニット
2.1 LED基板
7個のLEDチップが組み込まれた円形・白色の回路基板は口金方向から伸びた2本のプラスチック支柱にネジで固定されていました。 円形プリント基板のベースはアルミ板でした。 基板上に取り付けられたLEDや定電流制御チップ、 抵抗等からの放熱を考えての事と想います。 回路基板の厚みは1mm でした。
2.2 グローブ基部/補強アルミ円盤
LEDが載った基板のの背後に接する位置には同じくアルミ板の円板が配置されて居ますが、 その板厚は 2mm と丈夫な物です。 そしてその円形のアルミ板は プラスチック製のグローブ基部にはめ込み接着されており、 グローブの球形の形状を強固に保持する役目を果たすと共に、 LED搭載基板とネジで共締めされる形で接触することで放熱面での役割も担っていると考える。
2.3 口金ユニット/整流ユニット
口金内部にはAC100Vをそのまま整流・平滑する回路基板が組み込まれており、 その基板からは2本のコネクターピンが突き出していて、 そのピンがLED基板のコネクター[J1] に挿入接続される。
3. 回路調査
全体の回路がどの様になっているか? LEDチップの電気的特性は如何なる物か調査した。
3-1. 全体回路
LED電球 40W相当電球色 回路図
この回路は百均・ダイソーで購入(300円)のLED電球 40W相当電球色を分解して描いた回路図です。 同様な事をやって居る方のブログを拝見した所、 その方は60W電球を分解されていましたが、 LEDの数が3個増えて10個になっているだけの違いの様に見受けられました。
3-2. LEDチップ 順方向降下電圧 17.7V
電球色をうたう本LED電球に内蔵されたLEDチップ、 内部回路の各部の電圧をチェック出来る状態で通電測定した結果ですが、
順方向降下電圧/1チップ = 17.7 V でした。
普通なら白色LEDの順方向降下電圧は2.5~3V程度です。 1チップの中に複数の素子が縦続接続されていると考えられます。 そこでチップ表面の塗膜(オレンジがかった黄色)をカッターナイフで削り落としてみました。
やはり6個分のLEDダイオードのパターンが見て取れました。 納得です。
LED 内部構造 チップ表面塗膜を削り落とし
顕微鏡モードで撮影
塗膜を除去した現場の様子
LED基板 グローブ基部に取り付いた状態
3-3. LED 駆動電流 30mA
回路図上の R1//R2 (9Ω)の両端電圧を測定して間接的に駆動電流を推定しました。 33mA です。 なお、 この電流は定電流駆動されていると推定されるのですが、 通電直後としばらく時間経過した後での数値に10%程度の変化が生じました。 回路を構成する部品の温度変化によるものと考えられますが、 本当の事は判りません。 何しろ、 定電流制御チップ等の部品のデーターシートが入手出来ていませんから。
定電流制御? IC:90038
(*1) LED流用の可否について、
実は今年の2月、 雪の結晶撮影装置の環境を白熱電球の光源で照明としたところ、 ガラス板上の雪の結晶の良否をスクリーニングする作業が容易に(見えやすく)なったと感じたのでした。 それで作業に使っていた白色LEDライトを電球色LEDに交換してみたらどうか? と考える様になりました。 それは秋葉原辺りに出かけて個別チップを購入すれば実現するでしょうが、 近所の百均で入手したものが使えればそれに越したことは無い。 そう考えての今回の解体調査でしたが、 順方向降下電圧が17Vものチップを撮影装置で使用中の10Vバッテリーではそのまま使用出来ません、 昇電圧回路が必要です。これからどうするか? 暫く考えます。