里山の生活が残っている地域で
いま 動物と農耕との折り合いがつきにくく
畑をあらされるという
もう二十年も前のことになるが
母親の実家の近所で
工場が建設され 学校が建設され
猿が畑にあらわれるようになり
狩猟されることになったことが ある
そのとき
猿の一匹が 猟師の前で 両手があったそうだ
おがみ倒すようなその姿に
どうにも 撃ち止めることができず
猟師は猿を 逃がしてしまったという
すると
若い猿たちは 人をみると
両手をあわせるようになり あちこちの人が 拝む猿を見かけるという
そう
笑って 曾ばあさんが 話してくれたことがある
人間も生き残るには なんでもやってみて
みのがしてもらわねば なるまいのう
いま 動物と農耕との折り合いがつきにくく
畑をあらされるという
もう二十年も前のことになるが
母親の実家の近所で
工場が建設され 学校が建設され
猿が畑にあらわれるようになり
狩猟されることになったことが ある
そのとき
猿の一匹が 猟師の前で 両手があったそうだ
おがみ倒すようなその姿に
どうにも 撃ち止めることができず
猟師は猿を 逃がしてしまったという
すると
若い猿たちは 人をみると
両手をあわせるようになり あちこちの人が 拝む猿を見かけるという
そう
笑って 曾ばあさんが 話してくれたことがある
人間も生き残るには なんでもやってみて
みのがしてもらわねば なるまいのう