子供のころ 繊維工場で働いていて辛くて逃げ出したと話を聞いたことがありました。
大事な糸に日が当らず 昼間なら十分に明るい糸織りの仕事場。
散歩をしていて見かけたお宅です。
高級織物を引き受けて 多くの人が働いていたことでしょう。
その緊張感がつたわってくる建物です。
贅沢なものはなく今ひっそりとしているけれど
そこで働いていた人たちの思いや
建物に工夫を凝らしていたことがつたわてきました。
こんな細やかな仕事をする大工も 左官も今は見かけなくなっています。
学校で教えてもらえることは わずかなことだと
学校から帰って実生活をしていた子供は 中学生ともなれば
一人前以上の仕事ぶりでした。
今そんなお子さんは ほとんどいません。
後ろめたいような 残念なような
これがいいのだとも 思うのですがね。