3年余り前、絶大な期待を集めて誕生した民主党政権は絶大な失望と共に消滅しました。当然の結果とはいえ、菅元首相ら民主党幹部の街頭演説に人がほとんど集まらず、差し出す手をも無視して通り過ぎてゆく人々の姿に、凄まじいばかりの人心の離反を見る思いです。一度は栄華を極めた人たちだけに、歳末の風がいっそう冷たく感じられたことでしょう。
民主党政権の滅亡は、政権を担う能力のない政党が偶然の幸運で政権を手にした場合の当然の結末と見ることができます。偶然の幸運とは自民党麻生政権の不人気であり、それを執拗に叩き、一方で民主党を持ち上げたマスコミの姿勢です。
マスコミが民主党政権の誕生に大きな役割を演じたことは確かでしょう。もしマスコミにもう少し政党や人物を見る目があったなら、民主党政権の誕生はなかったものと思われます。民主党政権の誕生はマスコミの大失敗であるといえます。
マスコミの加担次第では無能な政党であっても民主的な選挙によって多数の議席を得て政権を手にすることができる、という怖い事実が示されました。第4権力と呼ばれる所以であり、選挙を通じて政権を作る仕組みの信頼性に関わる問題です。
民主主義体制がこのような政権を生み出したという事実は選挙などのシステムの問題であるというより、民主主義体制にもともと内在する欠陥とも考えられます。それが明らかになれば「これが民主的だ、これが民意だ」といわれれば黙らざるを得ないほどの神通力も少しは色褪せることでしょう。民主制度の弱点や限界を明らかにしたのは民主党政権の功績ですね。
また民主党による「政権交代」は、反対することで飯を食ってきた人たちが実権を握るとどうなるかということを示しました。そして反対することが存在理由であるかのような野党の多くはロクな現実的対案を持っていないことが推測できるようになりました。社民や未来の敗北はこのような認識が広まった結果とも考えられます。これも民主党政権のおかげです。
民主党政権を選んだのは有権者の責任だとする意見がマスコミにも広く存在しますが、それはずいぶん身勝手な責任転嫁です。有権者は数年で賢くなったりアホになったりはしません。有権者全体をひとつの集合体として捉えれば、それは安定した一定の性質をもつ入出力装置と考えられます。
投票行動はマスコミからの入力情報にほぼ100%依存するため、選挙結果はマスコミの報道姿勢に支配されます。マスコミと有権者との責任割合を強いて言えばまあ8対2というところでしょうか。もっとも責任割合がどうであれマスコミが責任を持つことはありませんが。
ともあれ、マスコミに担がれた民主党は再起不能なほどの傷を負った一方、実質的な仕掛け人であるマスコミは責任を問われることもなく健在で、ここばかりは「盛者必衰」「奢れる者も久しからず」とはならないようです。
民主党政権の滅亡は、政権を担う能力のない政党が偶然の幸運で政権を手にした場合の当然の結末と見ることができます。偶然の幸運とは自民党麻生政権の不人気であり、それを執拗に叩き、一方で民主党を持ち上げたマスコミの姿勢です。
マスコミが民主党政権の誕生に大きな役割を演じたことは確かでしょう。もしマスコミにもう少し政党や人物を見る目があったなら、民主党政権の誕生はなかったものと思われます。民主党政権の誕生はマスコミの大失敗であるといえます。
マスコミの加担次第では無能な政党であっても民主的な選挙によって多数の議席を得て政権を手にすることができる、という怖い事実が示されました。第4権力と呼ばれる所以であり、選挙を通じて政権を作る仕組みの信頼性に関わる問題です。
民主主義体制がこのような政権を生み出したという事実は選挙などのシステムの問題であるというより、民主主義体制にもともと内在する欠陥とも考えられます。それが明らかになれば「これが民主的だ、これが民意だ」といわれれば黙らざるを得ないほどの神通力も少しは色褪せることでしょう。民主制度の弱点や限界を明らかにしたのは民主党政権の功績ですね。
また民主党による「政権交代」は、反対することで飯を食ってきた人たちが実権を握るとどうなるかということを示しました。そして反対することが存在理由であるかのような野党の多くはロクな現実的対案を持っていないことが推測できるようになりました。社民や未来の敗北はこのような認識が広まった結果とも考えられます。これも民主党政権のおかげです。
民主党政権を選んだのは有権者の責任だとする意見がマスコミにも広く存在しますが、それはずいぶん身勝手な責任転嫁です。有権者は数年で賢くなったりアホになったりはしません。有権者全体をひとつの集合体として捉えれば、それは安定した一定の性質をもつ入出力装置と考えられます。
投票行動はマスコミからの入力情報にほぼ100%依存するため、選挙結果はマスコミの報道姿勢に支配されます。マスコミと有権者との責任割合を強いて言えばまあ8対2というところでしょうか。もっとも責任割合がどうであれマスコミが責任を持つことはありませんが。
ともあれ、マスコミに担がれた民主党は再起不能なほどの傷を負った一方、実質的な仕掛け人であるマスコミは責任を問われることもなく健在で、ここばかりは「盛者必衰」「奢れる者も久しからず」とはならないようです。