今回の熊本へ御見舞の前に石橋を探訪した。
わずか6時間足らずであったが、
この麻扱場橋を皮切りに菊水の久米野橋まで、
23基の石橋を巡ることが出来たのは何よりであった。
この日は、めぐり始めて間もなく雨に遭って
探訪に思ったよりも時間がかかったが、
それでも古墳をめぐったり、
状況を見てムサシの散歩を入れたり出来たので、
これくらい探訪できれば善しとせねばならないと思っている。
今回、探訪した石橋を順番に紹介していくが、
鹿児島や大分の石橋を交えながらになるので、ご了承願いたい。
所在地 / 熊本県南関町 ( 大津山自然公園内 )
架橋 / 明治初期 ( 1872年ごろ )
石工 / 不明
長さ / 11.90m 幅 / 2.77m
拱矢 / 4.70m 径間 / 8.90m
単一アーチ
麻扱場橋 ( おこんばばし ) は、
九州自動車道の南関インターチェンジ付近から見える
大津山自然公園内に移設された石橋である。
元は坂下北辺田の内田川に架かっていたが、
平成5年に行われた圃場整備 ( ほじょうせいび ) にともなう
河川改修工事のため解体され、
大津山自然公園内に移設されたものである。
橋名になっている麻扱場とは、
その昔、内田川で麻のさらしが行われていて、
橋の付近を麻扱 ( おこ ) き場と呼んだことから付いたものである。
橋の規模は中型で、単一アーチで構成されており、
八代の東陽村の出身である種山石工の流れをくむ
地元の石工だと伝えられているが定かではない。
現在は、川には架かっていないが、
こうして姿だけでも遺っているのはうれしい限りである。