門司港同様にレトロな雰囲気を醸し出す駅舎
1916年7月に竣工した東口駅舎
梁と柱をつなぐ支持金具まで装飾が施されている
1階待合室の柱の台座まで凝った造りになっている
鉄骨がむき出しになったホームの屋根裏
高架のホームから1階改札口へ向かう階段
やや勾配のついたホーム
高架の鹿児島本線から筑豊本線への乗り換えや出口へ向かう階段
ベンチや梁に昭和が残る
長いホームが石炭や製鉄の隆盛を物語る
黒ずんだ壁面が当時の面影を偲ばせる
坂を上るように入ってくる鹿児島本線の列車
同じ大きさの煉瓦を積み重ねた連絡通路
鹿児島本線の下を通る連絡通路
小さな煉瓦が幾重にも重なり合って強固なアーチを造る
JR折尾駅は1891年 ( 明治24年 ) の開業で、
日本で最初の立体交差になった駅である。
上に鹿児島本線が、下には筑豊線が通っている関係から、
開業間もないころは九州鉄道と筑豊興業鉄道の
二人の駅長がいた珍しい駅だった。
折尾駅は1916年 ( 大正5年 ) に改築された
ルネッサンス洋式の木造2階建て駅舎には風格が漂うが、
連続立体交差化などの事業にともない現在取り壊されている。
近代化、合理化、構造上の耐震強度などの観点から
こうした近代遺産が姿を消して行くのは忍びがたい思いである。
現代建築の水準は高く、
一度造ったら半永久的に維持が出来るほどの技術を誇っているが、
そんな建築物が経営原理などの理由から
クラッシュ・アンド・ビルドを繰り返す。
1番ホームに立って上を通る鹿児島本線の高架の黒ずんだ壁面を見ると、
かつて石炭産業で一世を風靡した筑豊の重みを感じさせる。