所在地 / 福岡県田川郡香春町鏡山1113、1497
架橋 / 明治19年 ( 1886年 )
石工 / 広島の石工 ( 詳細は不明 )
長さ / 8.6m 幅 / 4.2m
径間 / 6.3m 拱矢 / 3.4m
呉川眼鑑橋の呉とは、この地をさす言葉で古くは 「 呉媛 」 の伝説からその名がついたとされている。
ここを流れる呉川は金辺川へ注ぎ、さらには英彦山川と合流し遠賀川へと流れて行く。
呉川眼鏡橋は仲哀 ( ちゅうあい ) 隧道の開通計画にともない、
掘削部材の運搬等のために架けられた橋である。
石工は広島の石工と伝えられているが、詳細は不明である。
石材には甘木市の秋月眼鏡橋と同じく花崗岩 ( 御影石 ) が使われた珍しい道路橋である。
アーチリブを構成する輪石は、がっちりと噛み合った切り石が丹念に組まれ美しい弧を描いている。
壁石や橋台も均整がとれ、整然とした端正な姿の中にも力強さと気品を備えている。
明治期に造られた当時のままの石橋は、遠賀川水系では唯一 ( ※ 筑穂町延壽橋移築 ) であり、
美しい眼鏡橋の姿を損なうことなく今日に至っている。