Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

幹の強さに頼るのみ

2012-06-24 | ワイン
期待していた2008年産シュロース・ザールシュタインの「アルテレーべン」を開けた。先ず驚いたのは、糖が完全に落ちていて、奥さんの説明どおり通常の辛口となっていたことである。

どうも酸の肌理の粗い2008年産は購入しなかったようで、今回が初の試飲となるようだが、なるほど酸の量感が多い分重さが少なく、ザール特有のひたひたとした味筋となっている。その味覚を支えているのはスレート土壌である。

2007年産、2009年産とデザートやチーズなどにあわしてみたいと思ったが、このワインならば鶏や白い肉や裏エチケットにもあるようにジャガイモ料理などにも合わせることができる。但し単体で飲むとその鈍いようなワイン酸の量感が個人的には鋭さに欠けるので物足りない。しかしそれゆえに穏やかな酸として受け入れやすいと思う向きもあるようだ。

これをこのまま置いておくと、もはや残糖が少ないので、たとえアルコールが12%あっても典型的なザールヴァインとして水っぽくなってしまうだろうから、こうして在庫整理のお試しパックとして供給されたのだろう。

そうした面を、同じ2008年産のレープホルツ醸造所の雑食砂岩Sと比較すると、なるほどレープホルツの方が遥かに長持ちしそうである。残糖の量は比較にならないほど少ない方が長持ちする理由は、酸は量感以上に質が重要で、さらに辛口の醸造法の相違も大きく影響するからだろう。

金曜日は、石切り場でまだ体験していなかった困難度七級マイナスの細い割れ目を試した。割れ目に右へ左と纏わりながら登るルートでとても技術的に興味深い。只一箇所だけ握れる場所があるのみで、その名の通り指も確り入るところはない。なので、足をその縁に掛けたりしながらの微妙な登攀となる。

先ず二本目のハーケンにザイルを掛けるところが想像がつかなかったのでとても怖く、延長棒でザイルを先に掛けた。その作業もとてもバランスを取るのが難しく、十分にその困難度は保たれた。次回は上手くいくだろうか。その後も左に右にと足を伸ばしたり、手を伸ばしたりで、割れ目の上端を越えてからも結構微妙なバランスを強いられた。このレヴェルの場所となると力や摩擦だけでは処せないので、全身の身体を上手に使うバランスがとても大切であると実感する。所謂体幹であろうか。



参照:
事故続きの無傷の一週間 2012-05-27 | 生活
リハビリのパラフレーズ 2012-06-21 | 生活
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