Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

音楽的な制作の切り味

2025-01-04 | 歴史・時事
年末年始の食材は悪くなかった。但し時間を掛けて何かを作る時間も余裕もなかった。やはり疲れ気味で、厳寒での運動が堪えて体調が今一つだったことが大きい。それでも暮れのアルザスでいつもとは違うカニなどを見つけられたのはよかった。今回は簡単にブイヤベースで食したのだが、ものは悪くなかったので色々に使える。然し専用食挟みは必要である。価格も身の割にはと思うがソースなどに使える。最後に海老とでパエリアにする。それで十分だ。五つ買ったホタテも比較的安かった。

週明けからは平常で肉屋も開くので、それ迄に全て平らげる。クリスマスの栗も沢山いいのが入っていた。ギリギリでなく発注しておくと、素材を吟味できるようだ。大きな胃袋で作ってもらう時にはトリュフ入りもいいかと思う。

そろそろ月末の準備も必要である。ニーダーザクセン州の唯一の州立劇場の様だ。確かにそれ以外には聞いたことがない。1851年にプロイセンの力で建設されたと記されている。楽団の質などが悪いことは知っているのだが、劇場の外見は同地に一週間ほどいた時にも何回も通り、近くで車を停めて見に行ったような気もする。

演出はどうなっているのかは知らないが、表題にミュンヘンのオリムピック襲撃の1972年が大きく「エコー72」とされている。映画「ララ」の主役が登場するようで、演出からすると音楽演奏行為とスポーツを並べていて、練習映像で出ていたリズムセクションのその技が軸になるようだ。多重空間を舞台で示すことから何時ものその方向性が想像される。

演出のシュタイヤー自体はハノーファーで幾つも制作をしているようだ。エンゲルはマーラー七番を振ったことは知っているのだが、今回は大きく取り上げられている。

興味深いのは訪問者への注意がリスト化されていて、この演目の場合は暴力と血となっている。スポーツを音楽と並べることから、音楽の運動性の方が先行するのだろうか。

予算はジーメンス協会もスイスからも出ているので可也大掛かりな舞台になるのではないかと期待もしている。

初演はYouTubeで生中継されるようである。生映像は観れないが其の儘アーカイヴされる様なのでこれはまたこれで楽しみである。

あらゆる意味で可也の注目を集める公演となることは間違いない。原作のシムメルペニッヒは、フクシマ禍を浜辺の人々を描いて、突き放したところからその環境をそして破局でのそれを描き出して東京新国で初演としたが、その日本での評判は聞かないでもマンハイムのドイツ初演でその出来はよく分かった。

恐らく今回のそれも人々の身体の動きにその脈動に全てが表現されることになるのだろう。作曲家ヴェルトミューラーの音楽への理解も演出家シュタイヤーとの協調においても決して誤った判断をすることはないエンゲルの指導にとても期待したい。とても音楽的な制作となっている筈だ。



参照:
不可逆な無常の劇空間 2016-01-18 | 文化一般
律動こそが全ての源 2024-12-15 | テクニック
コメント
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