山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。
と思っていたけど、もうそんな年齢じゃなくなってきた。

久々の読書(中山七里の小説)

2020-03-07 17:04:45 | 読書

コロナウイルスによって、読書をする環境が作られた、というのも皮肉なものである。

 

私はここ数年、小説というものをほとんど読まなくなっていたのだが、なぜかこの1週間で2冊も小説を読んでしまった。

それは、2月の末から、喉と咳の変な風邪をひいてしまって、自宅にこもっていたからだ。(コロナおよび風邪症状(区別がつかん)の人間は自宅待機)

 

熱はないので、コロナではなさそうだし、近くの図書館までウォーキングするくらいの体力は十分にあった。

近頃、ユーチューバーピアニストのフォルテ君に感化されて、ピアノソナタを弾いたりしていて、ベートーヴェン生誕250年ということもあり、ベートーヴェンの生涯を知りたくなったのだった。

 

そこで、ベートーヴェンの伝記を読もうかと図書館に探しに行ったところ、貸出可能図書からみつかったものは中山七里の「どこかでベートーヴェン」「もう一度ベートーヴェン」くらいしかなかった。これはベートーヴェンの生涯とは関係ない架空の現代小説である。

 

なぜ伝記がなかったか?

それもそのはず、その図書館ではベートーヴェン生誕250年を記念して特設コーナーを作るために、ベートーヴェン関係の本を貸し出し図書から除外して準備しているところだった。だから、ベートーヴェンに関する本が無いわけだった。

 

そんなことで、幸か不幸か、中山七里の小説を借りてきて読んだわけだが、これは結果として、「幸」であった。いや、なかなか面白い。

特に岬洋介シリーズは、現在ピアノ曲にはまっている私にぴったりの作品だ。

ということで、ベートーヴェンと名の付く2冊をあっという間に読み終えた。

 

そこで、中山七里という作家についてwikiで調べてみた。

すると、この人は、子供のころから読書家で、作家を目指していたものの、若い時に応募した作品で文学賞が取れなかったので、すぐにあきらめ、普通のサラリーマンをしていたそうだ。しかし、48歳になってまた小説を書きだし、ついに賞を取り、作家になったのだそうだ。

 

1961年生まれというと、私よりちょっと若いくらいで世代はほとんどかわらない。

 

なんか親近感がわく。

ピアノに関しては全くの素人だそうだ。あんなに細密に曲の部分について書いているのに、信じられないようだ。

奥さんがエレクトーンの先生だとか?そして子供が二人いる普通の家庭の人のようだ。

 

作品は、音楽系ではない別の種のものもいくつかあるらしい。

そして、昔から推理小説を読み漁っていたので、素養があるのであろう。

 

48歳からでも作家になれるんだなあ~。しかし、私は60歳だから無理だな~。

でも、読むことへの復帰ならできそうである。

ここ15年ほど、理工系の文書ばかり読んできたので、小説というものにはほとんど接してこなかった。久しぶりに読んでみると、知らない言葉がたくさんでてきて驚いた。やっぱり語彙が偏っていたのだろう。

 

中山七里という作家が気に入ったので、「このミステリーがすごい」大賞の「さよならドビュッシー」が無いかと図書館で探した。

その他にラフマニノフでもショパンでも良い。

だが、その手のものは残念ながら一つもなかった。(貸出中?)

しかたがないから、音楽家とは関係ない題名の1冊を借りてきた。

 

これを読んでいるうちに、コロナがなくなりますように。

 

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3月いっぱい休館

2020-03-07 15:56:26 | 日記2020

さっき、図書館に行ってきたのですが、なんと、来週から3月いっぱい休館なのだそうです。コロナの影響です。

図書館てそんなに人が密集しているわけではないし、こんな折には読書でもするしかない感じなので、中での長時間滞在は避けるにしても、図書の貸し出しくらいはしてもらいたいなと思いました。

しかし、貸し出されたり返却されたりする書籍を通じて、コロナウイルスが感染するというおそれもあるのでしょうか?

そう考えるとやはり避けるべきことになるんでしょうね。

本日借りた図書は2週間後の21日が返却期限です。

図書館は休館していますが、その期限までに返却ボックスに返してくださいとのこと。

しかし、それを返したからといって、別の図書を借りられるわけでもないし、返却したものを誰かがリクエストしていてすぐに借りていくわけでもないのに、期限までに返す意味があるのでしょうか?

図書館で働いている人は、閉館中も中で仕事をしているのかな?

しかし、利用者がいないんだから、仕事の量も少ないと思いますね。

緊急事態なんだから、コロナウイルス封じ込めに、できることは何でもしないといけません。

でも、本も借りられなくなり、外食なども控えるようになり、購買欲もなくなります。服の試着とかだって、コロナの人が試着したかもしれない服を着てみるなんてできないでしょう。服なんか新しいものを買わなくてもあるもので間に合うわけだし、外食もしないで家の中で食べてればお金もかかりませんね。

こうなったらもう、家でテレビでも見てるか、あるいは、散歩程度しかすることがなくなりますね。

帰りに公営のスポーツセンターに立ち寄ってみたら、やっぱり図書館と同じで3月いっぱい休館になるそうです。

そんなにも深刻な状況なんだ。

図書館では、21日に返却するように言われたけど、それまでに返すつもりはなく、たくさんの本を借りてきました。

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「もういちどベートーヴェン」(中山七里)

2020-03-07 01:46:52 | 音楽

たった今「もういちどベートーヴェン」を読み終えた。

これは「どこかでベートーヴェン」の続編だ。

高校生だった天才ピアノ少年、岬洋介が、司法試験に合格し司法修習生になっているが、同僚天羽をきっかけに、一度捨てたピアノの道に戻っていく。

司法でもピアノでも、人並み外れた才能を発揮する。

「どこかでベートーヴェン」でも、ピアノの才能と事件解決の才能を現した岬だったが、「もういちどベートーヴェン」でも同様にふたつの才能を発揮して、物語が展開していく、この小説は見事だ。

そして、ベートーヴェンの曲、今回はまずピアノ協奏曲第5番「皇帝」の演奏場面が出てくる。この曲は有名であるから誰でも聴いたことはある。

それから、ピアノのコンクール予選では「ピアノソナタ32番」。

この曲は私は知らなかった。ユーチューブで聴きながら読んだ。

そして、コンクール本選では「ピアノソナタ21番ワルトシュタイン」。

これは、私は題名は聴いたことがあるが、曲は知らなかった。

これもユーチューブで聴きながら読んだ。

コンクールの場面は昨年見た映画「蜜蜂と遠雷」のシーンを思い出した。

この小説は、今の私にとってとても興味深く楽しめるものだった。

コンクール会場はトッパンホールだって。これは、私がこのまえナタリーシュトゥッツマンの独唱を聴きに行ったところだ。

「皇帝」の演奏会場は、サントリーホール。このホールは音楽のために作られた素晴らしいホールらしいけど、私は行ったことがない。

岬洋介が貸しスタジオでピアノの練習をしているっていうのも、ピアノが手元にない人の行動として、今の私にはよくわかる。

それから、殺された絵本作家の最後の作品「赤ウサギロックンロール」。

赤いうさぎが、自分の色を隠して白うさぎや黒うさぎのふりをして偽って生きていくのをやめたという話。

この作品が、岬洋介が、5年も前に耳を患ってあきらめたピアノの道を、もう一度歩もうとしたことのきっかけにもなったという展開は見事だ。

岬は5年前に同級生鷹村亮の前で「悲愴」を弾いたのを最後にピアノと決別していたが、23歳になって、天生高春によりサントリーホールで皇帝を聴かされ、音楽を呼び覚まされてしまった。

鷹村と天生は、岬の理解者として同じ位置付けだ。

そして、本の後ろのほうをみると<次回「合唱~岬洋介の帰還~」(仮題)をお楽しみに>と書いてある。

もう一度~は昨年4月に発行されているから、次はもう出ているのかこれからなのかな?

このシリーズは「さよならドビュッシー」「いつまでもショパン」などもあり、どれもその曲が作品の中にでてくるのだろうから、面白そうだ。

今回のベートーヴェンでは「どこかで~」のほうは舞台が高校で登場人物も高校生だったが、「もういちど~」のほうでは、司法修習生が主人公であり、検事や裁判官、そして出版社の人、絵本作家・画家などもでてきて面白かった。

久々に、読書を楽しんだ。

深夜、2時半すぎたので寝なくては・・・。

 

 

 

 

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