1967年
堀内株が下降線をたどっている中でこのところぐんぐん株を上げてきたのが内野の松村。四日の東映三回戦(東映・多摩川)では延長十回、左腕の山崎から左翼ライナーの決勝2ラン3号ホーマー。この試合、三打数三安打をとばし、守ってもスピーディーなプレーを見せ実力派の面目をいかんなく発揮している。中尾二軍監督は「最近の松村は特に冴えている。いつもこれ位やれれば一軍でも十分通用するだろう。だがファームなら打率は四割ぐらい行かなければ本物とはいえない」となかなかきびしい採点だ。この松村、駒大から巨人入りして今年でもう四年目。中距離打者としても定評があり、足もダイヤモンド一周十四秒台で巨人の中では指折りの俊足ランナー。これまで足の故障などで一軍入りを果たせなかったが、その実力は関係者の間では高く評価されている。昨年は南海の鶴岡監督が御指名で松村のトレードを申し入れており、最近は西鉄、東映あたりが松村譲渡を巨人に申し入れたという噂もあるが、どうなることか・・。