地響き、来ますねえ。
うちには大きな箪笥はない。倒れて困るのは本棚、
ストッパーをつけようかとやや本気で考えてみる。
東京でのある日、仕事場のあるマンションのポストに、
家具転倒防止器具を助成しますのでつけましょう、というチラシを発見。
一戸当たり一回のみ、区で配布したものであった。
心配性なわたくしはですね、もうだいぶ前に事務所の高い棚は固定した。
通販で買ったのである。ネジネジして長さを調節できるポールを天井と
棚の間に挟むもの。それをつけて後、ちょっと安心した。
かなりの気休めになるものだと思う。震度6くらいには役立つと聞く。
でも都心は6じゃないからねえ、恐れている震度はもっとすごいから‥。
地震心配性がピークだった二年ほど前か、非常時グッズ、リュック付き
とか、飲料水1箱とか、いろいろ買い込んだり調べたりしたことがある。
港区! ちと遅い、もっと早くに助成してくれないと。
独居老人も多いんだから、各戸回ってアドバイスするくらいのことを
やってもらいたいものである、腕章つけて怪しいもんじゃありませんよって。
東京での大地震、考えると思考停止になるくらい怖い。
で、考えないようにする、ということができる性格ではないので
災害時マップとかまあ、いろいろ備えたけど
一番の心配は、肝心なときに真っ白になる、このアタマ。
できるだけ、そういう危険区域を離れて森の中で仕事しようと
思うのであります。
(これもそれなりに大変さはあるのですが)
それでもこのたびの東北地方を襲った地震、どこにいても地震には
遭遇するのだと思い知る。
よって、深呼吸して腹を据え、案ずるなかれと言い聞かせる、己に。
で、顔を洗って、窓から外を眺めるとこんな景色。
秋に落葉して見通しがよくなるけれど、
夏のあいだじゅう、ジャングルです。
腰より高く生い茂る下草に足をとられてしまうので
今では突入したりしません。
さんざん、やった挙句のことですが。
ベイビーを先遣隊にして、その後をついていこうとしても、
彼はにわかに野生を取り戻したか、草に埋もれつつもどんどん先へ
行ってしまいます。ずっと先で待つ、です。
待った挙げく、また戻ってきてうさこの安否を気遣ってくれます。
となると、行ったり来たりでかなりの距離を歩くことに。
だから今では茂みを横断したりせず、ちゃんと道を歩いて散歩します。
けもの道を歩かない犬と一人です。
道、あるならそこを歩いたほうがいいと思います。
なければ、歩いたところに標が立ちます。
いずれにしても、人は道を探し、道を歩くのだということなんだな。