想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

野生の紫

2008-07-30 08:14:14 | Weblog
    時々、花を活けます。
    花瓶だったり水盤だったり、器はいろいろ、剣山も使います。
    たてはな、なげいれの川瀬敏郎氏は剣山禁止とおっしゃっている
    そうですが気にしません。
    道具の一部に気を使っても、いずれにしても人は花をその根元から
    断ち切っているのですし、剣山ではなく藁束に刺しても同じことだと
    思うからです。
    道具より、花は託された心だと思いますし。

    その道の人はたくさん蘊蓄言わはりますけど、花とお茶に関しては
    こだわらないのが、うさこ流だし想風流であります。
    和綴じの古い書物で、たてはなの絵図を観たことがあります。
    仁知義礼信、五行を花の形で表し、中心線が誠。
    その絵図をみて、ふむふむ、そうかと思ってからはますます、
    流派、家元の蘊蓄にはこだわらなくなりました。
    (ま、弟子入りもしてないからあたりまえだけど、そういう意味ではなく)
    花はいけばなをする人のこころを映すということであります。

    えっと活け花の話をしたかったわけではなく、
    ときどき、花を摘んで部屋へ持ち帰り活けるんですけど、
    東京では摘めないので、美鈴ガーデンの師匠に相談しつつ
    買う花を選びます。

    先日、「ジョウショ、大暑の次はジョウショ、今日だよ。
    ジョウってさ、どういう字か知ってる? 調べといて。
    オイラも後で広辞苑みっから」と早口。
    そして暑い日はこれ? とカンパニュラ・パーシフォリア
    を指差しています。うーん、と言ってるうちに包んで「ほれ」とくれました。
    紫を好きなことと、菊はまず買わないことを覚えてくれてます。

    字の話は、ジョウではなくサンズイに辱でジョク、ジョクショでありました。
    最近続いている、この蒸し暑い日々のことですね。

    選ぶ花の色は多くて三色、二色のときもあります。



    山で摘むと、紫、緑、白、この取り合わせになります。
    自然の中にはこの三色がとても多いことに気づきました。
    加えても青。紫がかっている青です。

    黄色や紅は、このあたりではそう目につきません。
    紅は秋まで待たないと。

    庭に植えた花は、バラをはじめとして色とりどりなのですが、
    野生の花の紫色には、目を奪われます。
    ぎぼうし、実は苗を買って花壇に植えてあるのですが、
    森の散歩道に咲いていたぎぼうしの方がずっときれい。
  
    今年はあちこちにたくさん、花をつけています。
    若芽を摘み採る人が今年はあまり来なかったせいかな?

    そっとしておいて、このまま、来年も再来年もこのあたりで
    また会えますように。
    葉の形も感触も、そして花のつき方も大好きで
    しかし、好みというのは、なんで? と言われても理由などない、
    そういうことですが、我ながら何故これが好きか? と
    思わないわけではありません。
    なにゆえじゃ? こばぎぼうし。   
    
コメント
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