想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

真昼の月~月読尊~

2009-02-27 16:15:25 | Weblog
   真昼の空に月をみつける。
   あっと、つい小さく言ってしまう癖がある。
   隣に誰もいなくても、ああ、月だ、と。
   誰かいたら、ほら月出てるよ。とたいていは言ってしまう。
   月に惹かれるのは夜ばかりではないうさこ。

   植物は月の引力で目覚め、夜のうちに芽を出す。
   そして昼間、太陽の光を浴びて育まれる。
   いたずらに日中、頭をもたげたら、その芽は枯れてしまう。
   先走ってはダメダメダメなのよ。

   そう、いうまでもなく月と太陽は、陰と陽のハタラキ。
   天照太神が表なら、月読尊は裏。
   陽が沈んだのちの世界を月がつかさどる。
   夜にすべての準備がなされる。

   あるいは夜がなければ昼もない、白夜のように。
   すべてが停滞する。
   陰のはたらきによって備えをし、力を蓄えるのだ。
   たとえば、夜半から明け方にかけて霜が降り、霜柱が立つ。
   すると地面が持ち上がり、日中の気温で融けていくにつれ
   緩んだ土中には酸素が入り菌が活性化する。
   春の豊穣へ向け整えられていく仕度は、夜になされる。

   神事において、月読尊を祀るとき、それは巫女の仕事だ。
   月夜、すべての戸を開け放った板の間で宵のうちから
   始まる。月が東から昇りはじめ、中天にかかるまで夜神楽は
   行われ、巫女は祈り、踊る。
   月が逃げてしまわぬように。

   神事の意味するところは、現代の科学的知識や観察と矛盾
   していない。むしろ、古代に神事によって人が為してきた
   まつりごとの方が自然の法則にのっとっていた。

   コンクリートで固めた地面は磁場を閉じ込め、月の引力と
   大気を遮断する。それが広範になると、大気の流れにも
   月と地球の相互作用にも影響している。
   潮の満ち引きと停滞した低気圧前線と、そして月の引力が
   重なって異常な水面上昇にうろたえた昨日。
   過剰な人工物は、地(人)と月と太陽の調和を破壊していく。

   以上、「月読尊」について本日改めてカメの講義を受けた
   ので、つまり受け売りなのであーる。
   よって詳しいことを知りたいならば、カメに直接聞いた方が
   安心安全確実であーる。



   巫女には天文知識はいらんが、天地人に徹る御魂のハタラキ
   が必須条件である。
   巫女が百人ほどもかたまって踊れば、月読尊に通じ、
   月がこれ以上地球から遠ざかろうとするのをもうちょっと
   引き伸ばせるかもしらんな、ハハハハ。
   (カメは最後にそう言って笑ってました)。
   ま、うさこは踊れないけど、跳ねてみます。
   

コメント
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