バラの根巻きに使った残りの藁で焼き芋をした。
イモ姉ちゃんだからではないぞ。
イモが大好物、ってのはここにいるみんな同じなんだかんな。
見張りもついてるし。
でも結局、藁で火床を作り上手に火を絶やさないようにできるのは
カメだけであった。いつまでたっても覚えんねえ。
だめである、サバイバルはできないのである、男どもももう中年を
過ぎようとするのにインスタントな暮らししかできないとは情けなや。
山ん中で無農薬栽培の米を作って生計をたて子育てしているオヤジさんが
数十キロ先におられる(幡谷農園)。
テレビに出てるよと教えてくれたのは、遠くはなれた九州からの電話で
あった。
全国津々浦々、テレビとネットで繋がっていることの実感である。
だがしかし、わたしは実際の暮らしを知っているので、テレビには映らない
苦しさを慮る。それをふまえての喜びであるのでテレビで観たくらいでは
わからない。わかったつもりにはなれるが。
あの方の、真似もできないわたしである。
そして天然記念物級の子供たちの姿が視聴者の親御さんたちに驚きを与えた
だろうと思ったりしたが‥。
いい環境で育つと子どももいいコになる、なんちゃ簡単には言えない。
コとて、親の姿を見ているのである。
コにも心があるのである。心をつないだのは、親の正直さではないかと
思ったのであった。
翌日の電話でそういう話をまたしあったのであったので、二度おいしい
番組であった。複雑でもあった。心ないコを近くで見ているので、なあ。
ジャスコで買ってきたという安納芋は今イチ、ブランド通りの甘みがなく
種子島で作っている人から直接買ったのと比べると物足りなかった。
でも藁で焼いた分、焼き芋としては格別なできばえであった。
電子レンジは便利だが、ほんとうの味を引き出すことはできないんだと
改めて思い知る。レンジ愛用者としては反省反省。
○○と道具は使いようという大事な言葉もあるので、使っているわたしが
足りないんである。
見張ってたわりには分け前が少なかった親分は不満である。
でも我慢している、いいコである、親に似ず。