3月に入るとここポルトガルはもう英国の初夏の感じ、各家庭の庭や野の花も1月ころとは少しづつ変わってくる。
タヴィラは海岸ばかりでなく内陸へも散歩に適した良い環境にある。つい2日前またジラウ河の上流へ向かって河の左岸を歩いた。
川渕への通りは庭付きの住宅地で、一軒の前庭に今まで見たことのない鮮やかな花が咲いていた。思わずカメラを取り出して写真を撮り向こうの華やかなケシの花もカメラに収めて、初めてこの家のご主人が庭に立っているのに気が付いた。
彼にとっても自慢の花だったのかもしれない。にこにこしてとっても嬉しそうだった。
川岸にはこの白いエニシダが満開、この花はポルトガルの道端を真っ白に染めるくらいあたり一面に生育する。この紫色の花はセージ・サルヴィア(Sage Salvia)葉が確かにハーヴのセージに似ている。
今まで何回かこのブログに載せたこの白っぽい花は野生の百合の仲間でアスフォデル(Asphodel)、英国では立派な園芸花として売られているとのこと。それに道端や藪の中一面に星のように咲くぺりウインクル(Periwinkle)も園芸店で売られている。
このアルガーヴではどこにでも見られる琵琶の木だが、こんなに色づいた琵琶はまだ見ていない。英国人には珍しい果物で知っている人が少ない。もう20年以上も前、この琵琶の木を鉢植えにして前庭に置いて世話していたが、たまたま2週間のホリディから帰ってみれば,鉢ごと盗まれていた。それまで一度も世話をしたことも興味もなかった我が亭主琵琶と見ればあの時を思い出し、歎き怒る。
キャンプサイトの周囲のアーモンドの木はもうすっかり花が終わって小さな緑の実がついている。ここはどうしたことか今が満開で青空にピンクの花が映える。
道路わきの草むらにぽつぽつと生えている小さなアイリス英語名ではバーバリーナッツ(Barbary Nut)、花の大きさも直径2センチくらい、高さも10センチくらいで可愛い。
人家の全くない道端の草むらに匂っていたフリージャー、野の花を摘むと亭主に叱られるが、どうしても欲しくて3本だけ持って帰った。キャンパー内に馥郁とした香りがただよう。
農家の前庭に通ずる道路わきで餌を食む鶏と雄鶏、立派な羽と尾が素晴らしい。これだけフリーレンジだと卵もおいしいだろう。人間ならばまだ10代の少年のような子牛。通り過ぎるまでジーと見ている。
ポルトガルで初めて見つけたランの花3種、私にとっては珍しいと思ったけれど、イギリス人のペニーは見たことがあると言っていた。
蛇が鎌首を持ち上げたようなこの花はつる性でパイプヴァイン(Pipe Vine)道端の金網に絡みついて全開。花も3センチ足らずで可愛い。この野生の花は誰も名前を知らなかった。