電波もまともにこないキャンプサイトは一晩でたくさんとこの半島の南側のディングル(Dingle)へ行くことにした。ディングルまでは25Kmだが田舎道を山越えしなければならない。それほど高い山ではないがつづら折の道で、一山超えると太陽が輝く明るい景色に道路の両側は行けども行けども、フューシャの花盛り。谷間はたぶん種が流れ着いて発芽したものだろう、川淵はどこまでもフューシャの藪が続いている。
ディングルの町では交通規制がされていて、キャンプサイトのありかを聞いたところ、町を出てまっすぐ北にと言われた。狭い道路にフルマラソンレースが行われていて、初めて交通規制の意味がわかった。
はじめに見かけた選手はトップ10に入る早い人たちで、キャンパーの窓から声援していたが、キャンプサイトへ近づくに従い道路は私たちには下り坂、したがってランナーには長くつらい上り坂、後になればなるほど歩いている人が多くなった。
キャンプサイトへ折れる500メーターは、マラソンがサイトの前で折り返しているため行く人、来る人でキャンパーもランナーのスピードに合わせてやっとたどり着いたが、サイトの前はたくさんの応援団とランナーで入れず、そのまま通り過ぎて、海岸へとドライブしてマラソン選手が全部通り過ぎたであろう午後3時頃まで海辺で過ごした。
青空に恵まれ海も牧場も山々も写真の撮り甲斐があるというもの。キャンプサイトに落ち着いてのインフォメーションでこの地域一帯で映画 ”ライアンの娘”の撮影が行われたと知った。あの映画は風景も配役もすばらしかったし、英国が統治していたアイルランド人の反感や苦しみなどよく現し、私の大好きな映画の一つだ。
キャンプサイトに落ち着いて、キャンパーのドアを開けたまま亭主はテレビを見、私は読書をしていたら、ロビン(こまどり)がキャンパーの中へ入ってきた。私たちが身動きさえしなければ怖がらせることなく、キャンパーの床を運転台からトイレまで全部探検して満足したらしく出て行った。人慣れならぬキャンパー慣れしたロビンだった。
ここディングルでは衛星放送が映った。夜BBCで大好きなプレシド・ドミンゴのリゴレットを放映していた。受信機の関係か判らないが音楽のバックグラウンドに甲高いピーという音が入り、聞いていると頭がおかしくなりそう。音なしで口パクパクのオペラなんてどんなにつまらないか。結局見ないであきらめた。
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