昨日このサイトにたどり着いた時、フェズの観光にはガイドを雇えとしつこく言われたが、隣のキャンパーのフランス人に聞くと、タクシーでメディナ(旧市街)まで行き全然心配ないといわれた。
今朝も晴天、赤いミニタクシーでメディナのルシーフ広場(Rssif)まで行った。埃っぽい車と人々の行き交う通りから一時郊外へ出て、旧市街の外壁にたどり着いた。相当の長距離でメーターを心配したが19DH(1ポンド40ペンス)あまりの安さに驚いた。
タクシーを降りるとすぐ男たちが寄ってきて、”私は貴方達ののガイドだ” ”ノーサンキュ”といっては相手にしないと引き下がってゆく。歩き回っているときに”日本人ですか”とはなしかけられ思わず”ノーサンキュ”と言ってしまった。
メディナの中は狭い通り全体が小売り店で生活にかかわるあらゆるものを買うことが出来る。又通りによって金物製造、皮製品、衣類、香辛料などと別れていて、中でも一番有名なのが皮の染色、ここはタンネリとよばれる。
この近くへ行くと特別な匂いが立ちこめあまり気持ちのよいものではない。狭い通りを歩くとタンネリの中を高い建物の上から見せるガイドなるものが居てあちこちから声がかかる。若い男が”二人で10DHでどう?”というから”それじゃ”とつれて行かれたところは、狭い階段を4階まで上がった皮製品のお店の屋上だった。真下にいろいろな染色を入れた容器に皮を漬け壁に下げて干している。これの写真は何度かプロの写真家の作品を見たことがあり、今日の色彩の少なさにすこしがっかりした。
若いガイドは皮製品を買わないかとあれこれ薦めるが、相手にせず通りに出て10DH払うと”二人で20DHだ。”此方は二人”何!!10DHといっただろうが!”此方の剣幕に恐れてすぐ居なくなってしまった。
数え切れないほどのモスクが広い場所を占め、各モスクの周りに網の目のように狭い通りと小売店が並んでいるのでここは全くの迷路、そして狭い道を多くの人と荷物を満載にしたロバが通る。それでも地球の歩き方の地図を片手に迷わず行けた。それにしても何キロくらい歩いたことか?どこまで行っても店が途切れなかった。とうとうマルーク門にたどり着き、城壁の向こうにイスラム墓地を見つけた。
その墓地の後ろの高台からメディナの全景が見える。わざわざ写真を撮るためだけに高台まで登ると、太陽は暑いが風は冷たい。
スーク街を出てプー・ジュルード庭園を回り王宮へ向かった。王宮は中へは入れないと知っていたが王宮の門にカメラを向けると、門の周りに居たポリス数人が皆で止めた。
だめなら仕方がないと王宮の塀に沿って大通りを行くと、多くのポリスが通りに立ち、赤い旗が何本も立っている。車も通行止めで一体なんだろうと若いポリスに聞くと、”モロッコの王が訪問されている。ちょっと待ってくれ。”といわれ100メーターほど向こうの門から出てきた車の一団が去ってゆくのに皆直立不動で敬礼をしていた。
道理で昨日この町へ入る頃からスマートな制服のポリスマンがいたるところで交通整理をしていた。ナールホド。
旧市街から新市街まで3kmとのことだが道を間違えずいぶん遠回りをして昼食にありついたのは3時だった。
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