ウラプールはスコットランドの北西地域では一番大きな町で、ここの港からヘブリデス諸島のルイス島へ行くフェリーが出ています。7月初めから夏休に入ったスコットランドではルイス島へ行く旅行者が多く、港周辺はいつも旅行者でにぎわっています。
昨年夏もこの町で一泊したのですが、嵐に見舞われ、町を楽しむゆとりもなく北をめがけて通り過ぎたようなものでした。今回は素晴らしい青空の町を一回りして、鏡のようなLoch Broomの港で写真を撮り、海岸に沿って散歩に行きました。海岸線にいたる散歩道には野生のラウズベリーの茂みがあったり、壊れた船がまるで動物の肋骨のように死体をさらしていて,野趣に富んでいます。ゴルフコースを通り過ぎた後はいつの間にか散歩道が消えてしまいました。明らかに火山の溶岩が流れる途中で固まったと思われる岩棚で海岸を歩くことも出来なくなり、急なスロープの牧場を登り始めました。
ここで初めて真っ黒の羊を身近に見ることが出来ました。というのは前日この町の毛糸屋さんで、土地の女性が手作りの真っ黒の毛糸を買ったのです。染色されていない黒ですから決して色落ちすることが無いでしょう。もちろん洗った羊毛を使っていますがその毛糸はラノリンの匂いがする雨をはじくものだそうです。
急斜面の牧場をへとへとになって上り詰め、牧場の上を通っている道路にたどり着きました。道端にはヒースの花(Heather)や野生の蘭(写真7)が草むらに咲いています。そしてこの北国の羊もフェロー諸島の羊と同じように衣替えの時期に、自然に落ちる羊毛を使うらしく、古い毛をぶら下げたままの羊がいたるところに見られました。
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