ダンベーガンDunvegan のキャンプサイトに今夜の予約を入れてすぐ、この小さな町から真西に行ったニースト・ポイントの灯台を見に行こうとメイン道路を折れると、車一台がやっと通れる道(写真1)に入りました。相当の距離を走りましたが対向車はほとんどなくて、羊や牛の放牧された草原と切り立った崖や時々現れる小さな村など、まるで昨年行ったフェロー諸島にとっても良く似ています。
岬の突端の駐車場には、観光客を待つ小型バスや20台近くの乗用車が停まっていました。灯台を見るには急斜面の崖に長く延びた階段を降ります。帰りがたいへん、帰りの途にある観光団体はヒーヒー言いながらすれ違います。
灯台の近くの海岸にたくさんのケルンがありこの土地の平らな石ならこそこうして高く積み上げられるのでしょう。ここのほとんど四角い岩の海岸は北アイルランドのジャイアンツ・コースウエーには及びもつきませんが、それなりに見事です。
灯台の横に突き出ているラッパはフォッグ・ホーン(霧笛)と呼ばれるもので、霧の深い日には此れが鳴り渡るのです。この灯台からキャンプサイトに帰る途中、小さな村の公民館でバザーを開いているとの看板を見て立ち寄りました。手編みのクッションや、子供服、パッチワークのベッドカバーなどこの地域の主婦の手造りですが、中の一人の夫人が白とグレーの毛糸を売っていました。長くて厳しい冬の間、自分の家で取れた羊の毛で手よりの毛糸を作るのだそうです。グレーの毛糸を100グラム7ポンドで買いました。羊はスエーデンのゴットランドシープだそうです。このようなひなびた毛糸を見たらもっといろいろ欲しくなり、キャンプサイトを通り過ぎて14マイル戻ったところに在るという、毛糸のお店へ行って見ました。
その田舎の毛糸やさんは自家製のスピニング(毛糸の撚り)はしませんが,出来上がりの白い毛糸を各地から買いこんで、その店の奥で草木染をしています。いろいろ見せてもらい買わずには帰れなくなって、青、緑、紫の毛糸を買いました。まだ何を作ろうとは計画せず買い集めているだけですが見ているだけでも嬉しくなります。
キャンプサイトで一泊した翌日もうスカイ島もほとんど走り回り、スカイブリッジのちかくで南に突き出た岬にあるアーマデール城を最後にスカイ島を去ることにしました。城は19世紀半ば火事で焼け落ち内部が完全に崩れて、壁だけが残っており室内は雑草が生い茂っています。よく手入れされた庭と広大な敷地を持つこの城はクラン・ドナルド・ランド・トラストによって管理されています。スカイ島にはナショナルトラストはありません。城の前庭ではアーチェリーの試合が行われていました。
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