ブルゴスのキャンプサイトを出てスペインの高速道路に載る。スペインの道路は高速でも無料の処が多く有料の高速道路は距離が短い。今日通る道路は全行程450㎞のうち430㎞は高速道路で、今まで15年ヨーロッパの各国を回ってみて、ドイツと並んでスペインの道路はヨーロッパ1位だと思う。
昨夜二人で相談したのはカセーレスまでの道路はサラマンカ廻りの450㎞とマドリッド回りの480kmのどちらが良いかというもので、マドリッド廻りは道路が平坦で、坂道がほとんどないが、マドリッド周辺は車の量が非常に多い。
サラマンカ廻は南下するにしたがって坂道が多くなるが車の量は少ない。カーナビをセットした結果、距離の少ない方を選んだので、サラマンカ廻になってしまった。
この西回りのコースは制限時速120㎞、サラマンカを過ぎるまで道路は平坦で、車の量も極端に少ない。
道路わきの名前も知らない町には巨大な教会か大聖堂が2つもタワーを並べている。このあたり平野の中の平坦な街で四方に目を凝らしても山も見えず、林や森もない。周囲は牧草地か耕作地で今はほとんど周囲に雑草の花も咲いていない。
南に行くに従い山か岡のようなものが現れたが、ほとんどが牧場のような感じだった。
200㎞も南下すると、山や丘にはコルク樫の森が多くなってくる。
サラマンカを過ぎると道路は上がり下がりが多くなって、おまけに行く手に雨雲が張り出してくるようになった。
急激な雨が降り出し、前を走る車のしぶきがひどい。
以前にも何度か通った道筋だが、こんなに大きな河か?湖 ?があったとは知らなかった。ポルトガルは干ばつだと聞いていたが、スペインはしっかり水を貯めているのかもしれない。
プラセンシア(Plasencia)の近くになると遠くに黄葉の木々が目立つようになる。この辺りはサクランボの産地で、4月半ばには桜の花であたり一面白っぽくなる。サクランボのなる桜の木は実のならないソメイヨシノと違って花はそんなに派手ではない。今の時期桜の木々は黄葉して落葉する。山の斜面を段々畑にして桜の木が植えられている。
このあたり桜の木とオリーブの畑で彩られている。
農作物の畑は見かけないが、牧場とオリーブ畑やコルク樫の林が多くなってきた。
遠くに田舎の村が見えている。スペインの村は南へ行くほど白壁の家々が素晴らしい。
雨も降ったり止んだりで、出てきた太陽は暑い。今までキャンパー内でも着ていたジャケットを脱ぎだした。この辺りから牧場だって雑草の花で黄色くなっている。
道路わきにはどんな花の色も見えない。カセーレスのキャンプサイトはポルトガルへの往復に必ず1-2泊はするところで秋と春の2回は停まっていく。各駐車場に必ずシャワートイレの設備が備わっているユニークなキャンプサイト。途中で停まってコーヒーとサンドイッチをつまんだので、450㎞を5時間で着いた。運転中は決して疲れを見せない亭主も、キャンパー内に落ち着くとすぐ寝てしまう。
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