TDUで、チャンピオンレベルに到達したren.です。
最後に行けるようになったホノルル空港横のサーキットを走って、実績・エクスプローラも解除。
でもここ、オンライン用のレースしかないのね。残念。
さて、「ブレバレ」製作記の第5回です。
■ 「ロケットガールRPG」 野尻抱介/富士見ドラゴンブックス
SF小説家の野尻抱介さんが自ら、自作小説をMAGIUS化したもの。
宇宙飛行士の訓練から、ロケットの打ち上げ、衛星軌道上での作業、そして帰還までをシミュレートできる内容。
基本的にはチャートによって進行する一人用アドベンチャーゲームですが、そのTRPGらしくない内容と構成は、当時のTRPGゲーマーを驚かせ、MAGIUSの可能性に夢膨らませたものです。
MAGIUSの中でも屈指の完成度と人気を誇り、発売当時から品薄で、私が手に入れたのは、なんと去年の末でした(w
●「ブレバレ」のイメージを固める
これまで、MAGIUSによってSTGを再現する方法を模索してきました。
いろいろとイメージを膨らませた結果、私の頭の中で漠然としたイメージが出来上がっています。
そこで、今回はこれをやってみたいと思います。
このカテゴリで何度か私用解している「RPGドラゴン」誌掲載の「MAGIUSゲームデザイン・ガイド」より。
自分が作りたいゲームを明確にする「MAGIUSデザインサポートシート」です。
これを埋めてみましょう。
[0] PCたちの目的
PCたちの目的 [戦闘の勝利。ザコ敵を突破し、ステージボスを倒す。また、それを繰り返しラスボスを倒す。]
PCたちと対立する相手 [世界観は自由に設定できるが、どの場合でも倒すべき"敵"の集団。]
PCたちにふりかかる試練 [絶え間なく襲い掛かる、敵の攻撃や障害。パワーアップの取得。]
……なんだか、まったく明確にしていない記がしてくる(w
とはいえ、これがSTGの"目的"でもありますから、こんなものでしょう。
[1] 何を表現したいか?
●スリルあふれる戦闘 ▲敵に打ち勝つヒーローの強さ
○運命のあやしき物語 ○不思議な出会いや驚き
▲知恵で危険を乗り越える愉快さ ○美しい恋愛
○血も凍るような恐怖 ○普段出来ないような不思議な力の行使
「スリルあふれる戦闘」こそが、まさにSTGでしょう。
「運命のあやしき物語」(TREASURE系に多い)とか「普段出来ないような不思議な力の行使」(エスプや東方なんか)は遊ぶ世界観にもよりますが、「敵に打ち勝つヒーローの強さ」「知恵で危険を乗り越える愉快さ」は、TRPGとして当然なカタルシスだと思いますけどね。
「美しい恋愛」は嫌いじゃないけれど、PLのロールプレイに任せるわ(w
[2] 戦いはどうあるべきか?
▲勝敗だけはっきりすればいい。
●技や戦術を駆使して戦いたい。
○細かい描写がほしい。
▲盛り上がりがないといや。
▲生死ギリギリのシステムがいい。
▲PCを殺したくない。
○殺伐とした戦闘はいらない。他の形で競い合いたい。
基本的にM-Stgは戦闘ゲームですので、ここのイメージはしっかり持ちたいところです。
まず、ステージクリアが目的のSTGなので「勝敗だけはっきりすればいい」というのは、ある意味で真理です。
しかし、武器の性能や、駆使する技能で、自機の差別化を図りたいので、「技や戦術を駆使して戦いたい」が最もイメージに合いそうですね。
また、TRPGの面白さとしては「盛り上がりがないといや」ですし、やはり「PCを殺したくない」ですよね。
この辺は、次の設問にも掛かります。
[3] PCはどのくらい強いか?
▲PCは死ぬ。たくさん死ぬ。戦闘は常に危険。
▲PCはしばしば死ぬ。無茶無謀は命を縮める。
●PCは望まない死を避けられる。
●PCは望むときに成功できる。
×PCはクライマックスで必ず勝つ。
戦闘ゲームのM-Stgにとって、結構難しい問題です。
少なくとも「PCはクライマックスに必ず勝つ」はありませんね。
やはり、"一歩間違えればやられてゲームオーバーになる"というのが、STGの醍醐味ですから。
しかし、プログラムを相手に完全なパターン化が出来るSTGと違い、TRPGは成功するか失敗するかはダイスというランダマイザーに託してしまっているので、どんなに弱い動かないザコ相手にさえ殺されてしまう可能性があるわけです。
一応「ブレバレ」ではライフ制を導入する予定ですし、MAGIUSの技能チェックは性向度がかなり高いのですが、それでもこうした大惨事は起こりかねない。
ファンブルを導入た場合、問答無用にアウトということになりますし。
まあ、今までのM-Stgシリーズでは、ファンブルどころか、クリティカルもなかったものもありますけどね(w
「ブレバレ」ではどうしましょうか。
ただ、STGらしい"1ミスの重さ"も無くしたくない。
だから……その辺は、PLに責任を取ってもらいましょう(w
今までのM-Stgシリーズって、自分へのダメージを、自分で決めてもらっているんですよね。
これは、ソロプレイや、GMなしでも問題なくゲームが進行するようにしてあるからでもありますし、自分でダイスを振った以上、仕方がないとあきらめさせるためでもあります。
なので、一応は「PCは死ぬ。たくさん死ぬ。戦闘は常に危険。」「PCはしばしば死ぬ。無茶無謀は命を縮める。」となるのでしょうが、なにせその危険や無茶無謀がゲームの本体となっているのですから、逃げることは出来ません(w
そこで生きてくるのは「PCは望まない死を避けられる。」「PCは望むときに成功できる。」の二つです。
これが、何を意味しているのか私なりに考えると、いわゆる"ヒーローポイント"の使用だと思うのです。
"ヒーローポイント"は国産初の汎用TRPG「ワープス」(ORG/ツクダ)によって提唱された「ポイント消費によって、望んだ現象を起こさせることが出来る」というもの。
現在も多くのTRPGで使われていますね。
まあ、詳しくはWikipediaに任せましょう(w
「ブレバレ」では先に"パレットシステム"を実装することを決めています。
これはSTGでいうパワーアップアイテムですが、使用方法が二種類あります。
ひとつは"取得(ロード)"で、6つまで溜めることで、蓄積の段階ごとに自機の性能が上がっていく予定です。
そして、もうひとつが"消費(バースト)"で、溜めたパレットを使用することで、ボムなどの特殊効果が使えるようになる予定でした。
この"バースト"の効果に、"ヒーローポイント"的な効果を持たせればいいんですね。
いや、むしろ危機を乗り越えるその行動自体を、"ボム"と呼んでしまってもいいかもしれない。
実際、STGでも絶体絶命時にボムを撃つことで回避したりしますものね。
TRPG的(というか、カードゲーム的かもしれない)には、"直前の失敗を成功に替える"というのも、「ブレバレ」的には"ボム"の一種ということになります。
ところで"ボム"じゃなく、"ボンバー"のほうが一般的?
カプコン系なら"メガクラッシュ"だけど(w
というわけで、今回はチェックシートを使って「ブレバレ」のイメージを明確にしてみました。
"ボム"(仮名)という、新たな要素も加わりましたが、皆さんにも完成品のイメージは伝わったでしょうか?
次回は、「ブレバレ」のセッションの流れを考えることで、必要なルール要素を書き出してみたいと思います。