どうも、ren.です。
札幌は今年初めての外気温30度オーバー。
子供の頃はこんなに暑い日はなかったなぁ。
● 「死る旅」 松原タニシ 二見書房
映画化も果たした「恐い間取り」のタニシさんの新作。
今回は事故物件の話ではなく、彼が訪問した心霊スポットと出会った人の話。
とにかく、読んでいて感じるのはタニシさんの苦悩。
"事故物件住みます芸人"として有名となり、本も売れ、仕事も増えたタニシさんが、次第に現状に慣れ、心霊スポットを訪れても飽きてしまっていると感じるようになり、この先、どう怪奇現象や怪談と向き合えばいいのか、改めて、"死"とはなんなのか真っ向から向かい合う。
もちろん、心霊スポットに行っても、普通は何も起こらない。
それは当然ですが、何も起こらなければ何も感じるとることもなく、それは怪談師としては致命的。
確かに、タニシさんの怪談は、歴史と照らし合わせた取材であることが多い。
つまり、そこで起きたとされることを、自分で体験するのではなく、参考資料から語ってるんですよね。
まあ、そういうスタイルの怪談はタニシさんだけのものではないのですが、"事故物件住みます芸人"としては煮え切らないものもあったのでしょう。
歴史・伝説・神話で語られる死、祖先・殉教者・即身仏の死、そして災害による死。
死や死体に直接関わった人への取材や交流。
そうしてタニシさんが心の中に抱いていた"死"に対するイメージが、やがてはっきりしていく過程を、まるで物語のように書かれています。
読後、今後のタニシさんは今までと違う態度で仕事をしていくんだろうな、と感じました。
カラーページには、なぜかタニシさんを可愛らしく撮ったポートレート写真が。
どういう意図で撮ったんだ、これ(w
また、文章にされていないものも含めて、各地の心霊スポットの写真が掲載されています。
中には、あの「ちく☆たむ・タニシのようかい図鑑」4ひや~い目で撮られた、ちく☆たむのきょんちゃんの写真も掲載されています。
懐かしいなぁ。
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