月に一度か二度、それも背中でチラ見なのですが、与六あらため竹松(←しかし史実に基づくのであろうとは言えこの役名もすごいな。松なのか竹なのかはっきりしろ、みたいな)役・加藤清史郎くんに依然釘付けな高齢家族が贔屓のNHK大河『天地人』、改めてTV正面からちゃんと見ると、兼続(妻夫木聡さん)長女のお松役は、ゴーオンイエロー早輝ちゃん逢沢りなさんではありませんか。確か『炎神戦隊ゴーオンジャー』メンバーの中ではいちばん芸能歴・演技歴が浅かったはずですが、一年足らずでNHK大河の主人公娘役に大抜擢。これはえらいこっちゃ。いつからレギュラー出演だったのかしら。関ヶ原後の上杉家転封・国替えの頃かな。とにかくかわいらしい顔立ちの子が出ているなとは思っていたのですが、高齢組がいつもTVかぶりつきで竹松、竹松言ってるから気がつかなかったんですよ。
時間と手間のかかる結髪髷が一般的でなかった、戦乱の時代の女性の垂髪も、最近の時代劇、特に年若いキャラでは“前髪あり”になってきていることもありますが、逢沢さん似合いますね。黒髪ロングが映える若手女優さんって貴重だと思うのです。髷も似合いそう。
で、認識した途端に、惜しくも流行り病いでお松死去。上杉家存続の条件として家康重臣の息子を婿に取らせられた、戦国武家の政略結婚の犠牲になったお松でしたが、「まことの夫婦になりたい」と夫に訴えるシーンは胸を打ちました。
でもって、その夫・本多政重改め直江勝吉が、仮面ライダーTHE FIRST、THE NEXTの黄川田将也さん。政略で添わされた妻とはいえ、愛おしいと思う優しさはないではないのに、「夫婦の絆を」と訴えられれば訴えられるほど心を開きあぐねる、苦しい表情がよかったですね。この人は世紀の変わり目ぐらいから一気に出てきたイケメン系俳優さんの中でも“鉄仮面、ときどきおトボケ”系の芝居がとてもうまいと思う。『天地人』のこの役は本当に終盤だけだったので、もっと出ずっぱりな重い役で出てほしかったですけどね。スケジュールの関係かな。
それはさておき死化粧顔も可憐だった逢沢さん、次は朝ドラのレギュラー、現行放送中『ウェルかめ』で言えば波美同級生の果歩(岩佐真悠子さん)の、キツくないヴァージョンぐらいの役で来ないかしら。
…出番が少ないか。
『つばさ』の万里ちゃん(吉田桂子さん)のおっとりしたヴァージョンとか。『瞳』の萌ちゃん(鈴木聖奈さん)の、シュッとしてるヴァージョンとか。
…やっぱり微妙か。
髷が似合いそうというところで、『陽炎の辻』『オトコマエ!』の土曜時代劇なんかどうかな。中越典子さんや栗山千明さんが演じたような、ヒーロー相手役にぜひ。お松役で、シリアスな芝居もじゅうぶんいけることを証明しましたし。
……なんだかんだで『ゴーオンジャー』卒業生の行き先がわかるとやはり入れ食いで食いついてしまいますね。そうそう、年明けには恒例ヴァーサスシネマ『シンケンジャーVS.ゴーオンジャー』のDVDリリース(劇場公開も?)もあるはず。再びゴーオン関連で散財の日々か。行けBANG BANG。